帝国日本の科学思想史

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  • サイズ A5判/ページ数 448p/高さ 22cm
  • 商品コード 9784326102716
  • NDC分類 401
  • Cコード C3010

出版社内容情報

科学技術が「帝国の道具(ツール・オブ・エンパイア)」であった諸相を検討。科学、思想、政治の複雑な錯綜を描き新たな地平を拓く。

序 章 「帝国日本の科学思想史」の来歴と視角[塚原東吾・坂野徹]
 第一節 「科学と帝国主義」をめぐる歴史研究――先行研究と本書の来歴
 第二節 本書の構成と視角

第一章 戦う帝国の科学論――日本精神と科学の接合[岡本拓司]
 はじめに
 第一節 思想統制の中の科学論
 第二節 教学刷新と歩む科学論
 第三節 第一高等学校の橋田邦彦
 第四節 初期の教学局の活動と科学論
 第五節 科学する心
 第六節 日本科学論の展開
 おわりに

第二章 帝国日本と台湾・朝鮮における植民地歴史学[アルノ・ナンタ]
 はじめに
 第一節 初期の「植民地史」研究(一八九二―一九一二年)
 第二節 植民地の研究機構
 第三節 植民地帝大の講座と植民地学会の刊行物
 おわりに――「植民地歴史学」と「国民の歴史」の狭間で

第三章 帝国のローカル・サイエンティスト――気象学者・中村精男、小笠原和夫、藤原咲平[塚原東吾]
 はじめに――日本風土論と気象学・地理学
 第一節 二〇世紀前半の気候学・地理学――中村精男から小笠原和夫への系譜
 第二節 藤原咲平――渦巻の理論と「オール・メテオロロジー」
 おわりに――科学と帝国主義

第四章 植民地朝鮮の新旧暦書をめぐる相克――民衆時間に対する帝国権力の介入[宮川卓也]
 はじめに
 第一節 大韓帝国期――太陽暦の導入と葛藤
 第二節 統監府期――伝統的観象事業の植民地的再編
 第三節 朝鮮総督府期――『朝鮮民暦』と迷信打破・陽暦励行運動
 おわりに

第五章 植民地朝鮮における温泉調査――知のヒエラルキーをめぐって[金 凡性]
 プロローグ――朝鮮半島の温泉をめぐる視線
 はじめに――温泉をめぐる知のヒエラルキー
 第一節 未知の温泉に対する知の実践
 第二節 鉄道、観光と温泉
 第三節 温泉の化学と放射性物質
 おわりに――帝国の知、ローカルな知

第六章 帝国を船がゆく――南洋群島調査の科学思想史[坂野 徹]
 はじめに
 第一節 占領と視察――『南洋新占領地視察報告』とは何か
 第二節 「文明」から遠く離れて――土方久功と裸の「土人」たち
 第三節 「来るべき日」のために――京都探検地理学会のポナペ調査
 おわりに

第七章 米国施政下琉球の結核制圧事業――BCGをめぐる「同化と異化のはざまで」[泉水英計]
 はじめに
 第一節 占領公衆衛生史と結核対策の日琉比較
 第二節 米国における結核対策
 第三節 琉球の結核対策資源とその活用
 第四節 日琉結核対策の相克と米国研修
 第五節 比較対照試験としての結核制圧計画
 おわりに

第八章 トラクター・ルイセンコ・イタイイタイ病――吉岡金市による諸科学の統一[藤原辰史]
 はじめに――「立派な人」
 第一節 自己形成期――岡山という条件
 第二節 日本農業の機械化に賭ける
 第三節 「東亜」から「戦後」へ
 第四節 スターリニズムに根ざした総合的農学
 第五節 公害の学問領域横断的な研究――イタイイタイ病
 おわりに――横井時敬との奇妙な類似

あとがき
文献表
人名索引
事項索引
執筆者紹介

坂野 徹[サカノ トオル]
編集

塚原 東吾[ツカハラ トウゴ]
編集

内容説明

日清・日露戦争、第一次世界大戦、日中戦争から太平洋戦争へと、海外拡張する近代日本において、科学技術は「帝国の道具(ツール・オブ・エンパイア)」であり、拡張を支えるイデオロギーであった。異民族支配や文化接触、地域調査や資源探査、「帝国」内の知的交流…「帝国日本」で科学技術がもった意味と役割の諸相を描き、科学思想史の新たな地平を拓く。

目次

序章 「帝国日本の科学思想史」の来歴と視角
第1章 戦う帝国の科学論―日本精神と科学の接合
第2章 帝国日本と台湾・朝鮮における植民地歴史学
第3章 帝国のローカル・サイエンティスト―気象学者・中村精男、小笠原和夫、藤原咲平
第4章 植民地朝鮮の新旧暦書をめぐる相克―民衆時間に対する帝国権力の介入
第5章 植民地朝鮮における温泉調査―知のヒエラルキーをめぐって
第6章 帝国を船がゆく―南洋群島調査の科学思想史
第7章 米国施政下琉球の結核制圧事業―BCGをめぐる「同化と異化のはざまで」
第8章 トラクター・ルイセンコ・イタイイタイ病―吉岡金市による諸科学の統一

著者等紹介

坂野徹[サカノトオル]
1961年生。東京大学大学院理学系研究科博士課程単位取得退学、博士(学術)。現在、日本大学経済学部教授。専門は科学史、フィールドワーク史

塚原東吾[ツカハラトウゴ]
1961年生。東京学芸大学修士課程(化学)修了。ライデン大学医学部博士Ph.D.(医学)。現在、神戸大学大学院国際文化学研究科教授。専門は科学史、STS(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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kenitirokikuti

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「第二章 帝国日本と台湾・朝鮮における植民地歴史学」王朝であれば実録こそが重要であり、基本的に異国視される前王朝の歴史を閉じることが史記の最大目的であった。朝鮮は日本に併合されることにより、朝鮮民族という縦の歴史という語り方の基盤を得た▲「第四章 植民地朝鮮の新旧歴史書をめぐる相克」明治改暦は性急で強権的であったため猶予期間が続き、1910年まで暦書に陰暦が記入されていた。翌年、朝鮮総督府は陽暦の朝鮮民暦を発行した。独立後の政府も旧暦を廃そうとしたが、旧暦の正月と盆(8/15)は改めて1985年に祝日に。2018/10/07

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