出版社内容情報
本書は,確率微分方程式の初学者向けの解説書である。
数理ファイナンスへの応用に重点が置かれており,「ブラウン運動と株価変動の関係」といった多くの実例と問題を通して確率微分方程式に慣れ親しむことを目標とする。
著者の金融工学や数理経済学に関する講義経験が生かされ,自然科学系の学生はもとより,経済学部などの社会科学系の学生・院生も楽しく理解できるよう配慮されている。
また,確率微分方程式を数理ファイナンスとの関係を辿りながら解説するため,実生活にどのように繋がっているかも実感できる。
第1章 ブラウン運動
1.1 ブラウン運動
1.2 ランダム・ウォークと確率過程
1.3 ランダム・ウォークからブラウン運動へ
1.4 ブラウン運動の性質
1.5 計算例と問題
第2章 伊藤積分
2.1 ブラウン運動による積分
2.2 伊藤積分
2.3 計算例と問題
第3章 伊藤の公式
3.1 伊藤の公式
3.2 条件付き平均
3.3 マルチンゲール
3.4 伊藤過程とマルチンゲール
3.5 計算例と問題
第4章 確率微分方程式
4.1 確率微分方程式
4.2 解の存在と一意性
4.3 生成作用素
4.4 ファインマン・カッツの定理
4.5 計算例と問題
第5章 数理ファイナンスへの応用
5.1 株価変動モデル
5.2 様々な金融商品
5.3 無裁定価格理論
5.4 ブラック・ショールズ評価公式
5.5 計算例と問題
第6章 付録
6.1 確率論の基礎事項
6.2 典型的な確率分布
6.3 バナッハの不動点定理
問題略解/参考文献/索引
目次
第1章 ブラウン運動
第2章 伊藤積分
第3章 伊藤の公式
第4章 確率微分方程式
第5章 数理ファイナンスへの応用
第6章 付録
著者等紹介
石村直之[イシムラナオユキ]
1964年徳島県徳島市生まれ。1982年徳島市立高等学校卒業。1986年東京大学理学部物理学科卒業。1989年東京大学大学院理学系研究科数学専攻修士課程修了。東京大学理学部助手、同大学院数理科学研究科助手を経て、1996年一橋大学経済学部助教授。2005年一橋大学大学院経済学研究科教授。専門は応用解析学、非線形科学、数理ファイナンス。博士(数理科学)(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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