出版社内容情報
芸術における数学的概念の役割を探る
芸術と数学とは、いかなる共通点を有するか。パルテノンの対称性からリヒテンシュタインの幻想的「ピラミッド」の単純性まで、主に視覚芸術を対象に、芸術創造における〈シンメトリー〉〈プロポーシ ョン〉〈ハーモニー〉などの数学的概念の役割を探りつつ、人間の創造行為の不思議な符合を鮮やかにとらえる。知的スリルに富む、エキサイティングな小篇。
内容説明
数学と芸術は、どのような共通点をもつであろうか。一般に、絵画や彫刻は目で鑑賞し、感性的に反応するものであり、数学は頭脳と知性で対応するものだ、と言われる。確かに、このような側面もある。しかし、感性と知性という両極端に、これほどはっきりと裁断できるものであろうか。本書は、これらの問題に答えて、パルテノン神殿から現代の抽象芸術まで主に視覚芸術を対象に、そのなかに数学的思考・精神の流れをさぐろうとする。たとえば、シンメトリー、ハーモニー(調和)、プロポーション、運動、構造などの概念を、文化史的・精神史的に考察する。読者は、本書のこのような考察を通じて、人間の創造行為のすばらしさに驚嘆されるであろう。知的スリルに富む、エキサイティングな小篇である。
目次
2つの文化
視る者の目
神聖なプロポーション
両手ききの美術
芸術と数学における構成主義
著者等紹介
ホルト,マイケル[Holt,Michael]
“ロンドン大学で物理学を学ぶ。彼の職歴には、産業界での研究、大学教師、教育関係の出版業などが含まれている。彼は最近までロンドンのゴールドスミス教育大学で数学の講師をしていた。1969年-1970年にBBC放送で教育番組Maths Workshopに参画した。《What is the New Maths?》《Mathematics Through Experience》《Science Happenings》の著者であり、現在(1971年)、カナダで数学に関する映画を製作中である。彼は特に聖画像の形式での数学的な考えかたの交流に興味を抱いている…”
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感想・レビュー
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