感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
hyena_no_papa
3
古田武彦氏の『「君が代」は九州王朝の讃歌』について本書の中で触れている旨のツイートを著者自身がされていたので早速読む。採り上げるテーマ一つ一つが実に痛快に謎解きされる。長崎人たる愚生の目を引くのが「フルベッキの写真」。謬説であることは知っていたものの具体的に解き明かすその語り口は異を挟む余地がない。アインシュタインや福沢諭吉に係るエピソードもいちいち納得。某教会にも言及。秀逸は「あとがき」。そこにみる著者のメッセージは2011年再刊とは思えぬ程の"今日性"がある。著者は正しく解説にいう"稀有の人"である。2023/04/01
qoop
1
史実を歪曲して自分の願望を正当化しようとする人々の多さ、悪どさに辟易する。偽史を作るということが、これほど業の深さがむき出しになった行為だとは正直思わなかった。これらを検証し、否定する作業の大変さ、想像するだに頭が下がる。解説で芦辺拓氏が語る「Aの狂気とBの狂気をどこまでもクールに比較してみせる」という著者評に納得が行く。2012/06/11
酩酊斉案山子
0
まことしやかに語られる奇説珍説の真相は?と言われても、230頁くらい読んで知っていたのは「アインシュタイン曰く日本は世界の盟主」「福沢諭吉は侵略主義者」の2本のみ。あとは奇説・真相ともに初耳で「へー」を2回言って終わってしまった。2016/02/25
冬至楼均
0
歴史とは時の社会情勢によって歪められる。そして一度定着した”史実”はしばしば経済的な要求によって維持される。2011/08/30