出版社内容情報
日本で最初のマンガといわれる鳥獣戯画って何だろう?どんな話で、何が描かれているのか。秘密の多い絵巻の七不思議を解明する。
目次
第1章 鳥獣戯画はどのような絵巻物?(日本でいちばん古いマンガ!?;4巻合わせた絵巻物;絵巻物いろいろ)
第2章 うさぎとかえるが大活躍 甲巻(どんな動物がかかれている?;遊んでいるのはいつ?)
第3章 鳥獣戯画のなぞにせまる!不思議が多い絵巻物(何のためにかかれたの?;いつかかれたの?;だれがかいたの?;正しい順番は?;なぜ判子が押してあるの?;登場する動物はどうやって選ばれたの?;色がついていないのはどうして?)
第4章 鳥獣戯画はどこにある?(京都にある高山寺;本物は博物館が保管している)
著者等紹介
五味文彦[ゴミフミヒコ]
1946年山梨県生まれ。歴史学者。東京大学名誉教授、放送大学名誉教授。日本の中世史についての書物を多数書いている。『中世のことばと絵』(中央公論社)でサントリー学芸賞、『書物の中世史』(みすず書房)で角川源義賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
へくとぱすかる
67
オールカラーの大型本。4巻中最も有名な「甲巻」の紹介がほとんどだけど、見たいのはまさにそれ。たて30cm、よこが11メートル半! すごい。絵巻だから言うわけじゃないが圧巻。絵巻の冒頭はウサギが水に飛び込むシーンだった。これは意外。サルをウサギが追いかける有名な個所は23枚中13枚目。ウサギとカエルの相撲は17枚目だそうだ。興味深いのは紙の錯簡。現存の絵巻にない失われたシーンを写した摸本があるそうで、巻から抜けている断簡も存在するなど、オリジナルの姿を推理するのも楽しそうだ。果たして鳥羽僧正は作者なのか?2023/11/22
keroppi
64
先日のテレ東「美の巨人たち」で鳥獣人物戯画を取り上げていたので、何かないかなと思って図書館を探したら、この本があった。子供向けに書かれた本なので分かりやすい。絵巻物の楽しさが伝わる。カエルが、ウサギと同じように、月に住むと言われていたことを、その番組で初めて知ってビックリしたが、この本では、夜行性ということだけ書かれていた。2019/04/29
どぶねずみ
54
鳥獣戯画について子ども向けに説明されたものなので、とてもわかりやすい。情報としては少ないけど、ウサギやサルが漫画で己の解説をするところは、これなら小学生でも十分興味を持てそうだ。国宝とはいえ、誰もがかわいい絵柄には弱いはず。これを800年以上保持してきたことに苦労を感じる。ひたすら感謝するばかり。2021/05/01
Nat
48
図書館本。鳥獣戯画の甲巻のことしか知らなかったけど、乙巻、丙巻、丁巻のことを初めて詳しく知ることができた。やはり甲巻が可愛くて親近感があるが、巻ごとに面白さがあって楽しめる。2023/08/24
chiaki
34
6年国語「『鳥獣戯画』を読む」、日本の伝統文化提供資料。日本のマンガやアニメ文化は世界に誇れる文化だとは知っていましたが、まさか起源はここからだったなんて!!!国宝『鳥獣戯画』は全4巻、日本に現存する最古の絵巻物で、詞書がないため自由に物語を想像できるのが1つの魅力なのだとか。動物だけかと思ったら、お坊さんなど人間も絵かかれているのですね。そのお坊さん登場する丁巻はまるでギャグ漫画のようらしい…笑 平安の絵巻物に像やヒョウ、ライオンが出てくる不思議。誰が何のために描いたのか分かっていないことも多いそう。2020/10/02