出版社内容情報
戦の最前線で若い牛飼いの兵隊が吹く土の笛が敵の兵士の心に響き,やがて平和が来たとき両者の笛の音が一つになる…。教科書掲載作。 幼児から
内容説明
ひとりのへいたいが、せんじょうのねんどでふえをつくりました。やさしい音がひびき、みかたのへいたいも、てきのへいたいも、とおいふるさとをおもいだして、なつかしがりました。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パフちゃん@かのん変更
54
高い山を挟んで羊飼いの国と牛飼いの国。お互いを知らないために不要に恐れ、戦争になってしまった。お互いに相手を恐れ、こう着する中で羊飼いの国の一人の若者が作った土の笛。その音色は故郷を思い出し・・・相手の国の戦士の心にも響く。牛飼いの国の若者も土の笛をつくる。二つの笛の音色はたがいに響きあい、お互いが心を開くきっかけとなる。思わず涙ぐむいいお話だった。2015/06/14
かおりんご
33
絵本。お互いをよく知らないから戦争は起きるのだろうか。ほんとはどちらもいい心根なのにね。じんとします。2016/01/24
ヒラP@ehon.gohon
13
訪問読み聞かせ。2023/01/11
ヒラP@ehon.gohon
12
【再読】大人のための絵本2023/01/27
遠い日
12
ことばは人の心の中に憎しみを作る。ただの想像が確信に変わる奇妙さ。真実をよそに始めてしまった戦争は、新たな憎しみを生む。愚かなことばと行為より、人の心を慰める素朴な土の笛の音色。誰の胸にもあるなんということのなかった日々の幸せの本当の姿が蘇るからに違いない。人も国も違って当たり前。違うことを認めあうことで、同じものが見えてくる。2015/04/28