感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
シトリン
2
好きなミュージカルの演目。再度観劇する前にと手元にあった1985年発行の原作を読んでみた。 人前では非の打ち所がない素晴らしい人、しかし人に隠れて快楽を貪るジキル博士。財産と能力のある彼は心身ともに善と悪を分離する薬を開発してしまう。ハイドに変身した悪は愉快。向かうところは破滅の道しかないが。人工知能が爆速の勢いで開発されている現代。道徳的な課題、危険性が見えていながらその勢いが止められないのと通じるものがある。演目中のジキルの歌「知りたい」。科学者の欲望が道徳を超える。2023/04/20