内容説明
大森昭男―。資生堂の「サクセス、サクセス、」宇崎竜童「時間よ止まれ」矢沢永吉「君のひとみは10000ボルト」堀内孝雄「夢一夜」南こうせつなどのヒット曲を生み出したCM音楽ディレクター。西武百貨店の「不思議、大好き。」「おいしい生活。」などのCMを糸井重里、矢野顕子、川崎徹などとともに生み出してきた人物の軌跡。
目次
第1章 三木鶏郎の弟子として
第2章 CM黄金期へ
第3章 CM音楽史のキーパーソン達
第4章 クリエイターの肖像
第5章 再び三木鶏郎のこと、そして未来へ
第6章 「三ツ矢サイダー」での出会いから「熱き心に」まで
著者等紹介
田家秀樹[タケヒデキ]
1946年、千葉県船橋市生まれ。中央大法学部政治学科卒。1969年、『新宿プレイマップ』創刊編集者を皮切りに、「セイ!ヤング」などの放送作家、若者雑誌編集長を経て現在は音楽評論、ノンフィクションを執筆。放送作家、音楽番組のパーソナリティも務める。「イムジン河2001」(FM NACK5)が2001年日本民間放送連盟賞「ラジオエンターテインメント部門」最優秀賞、2001年ギャラクシー賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
怜
31
まったくの偶然だけど、これと、岩谷時子評伝(著者おなじ)を併読したのは正解だった。日本のCM音楽と日本のポップスは密接な関係にあり、分けては語れないことがよくわかる。日本のポップス史を知るにはよいけれど、話があちこち行き過ぎるし、情報が多すぎるせいか、ただそれを羅列しているだけに思えた。そのために、興味深いのになかなか読めなくて辛かった。そこが残念2014/10/16
寺基千里
1
日本のポップスを作り上げてきた名だたるミュージシャン達がCMソングに関わっていた事に驚いた。大貫妙子や矢野顕子、糸井重里までもがCMソングを作っていたのは知らなかった。現在のCMソングは映像と合わさるような既存の楽曲を使用しており、大森昭男が紡いできたCMソングの歴史は失われてしまっていると言える。また、著者が「もうひとつのJ-POP」と題しているように、CMソングの歴史の中で新たなミュージシャンを起用し、今までにない音を開発してきたからこそ、現在のJポップの誕生に繋がったのだと分かった。2019/01/17