文春新書<br> 第一次世界大戦はなぜ始まったのか

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文春新書
第一次世界大戦はなぜ始まったのか

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  • サイズ 新書判/ページ数 238p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784166609796
  • NDC分類 209.71
  • Cコード C0222

出版社内容情報

1914年の開戦から百年。「本当は誰もやりたくなかった」戦争は、なぜ戦われることになったのか。ドイツの動きを軸に掘り下げる。

戦争とは、自らの意思に関係なく巻き込まれることがある――。今をさる100年前、サラエボで数発の銃声が鳴り響いた。オーストリア・ハンガリー二重帝国皇太子フェルディナンド大公がセビリア人テロリストに暗殺された「サラエボ事件」。これをきっかけとしたオーストリアとセルビアによる「ちっぽけな限定戦争」のはずが、4年3カ月におよぶ戦火に発展する。脅しをかけるつもりにすぎなかったロシア、引き金を引くことになったドイツ、当事者であるオーストリア、そしてフランスとイギリス。「コンサート・オブ・ヨーロッパ」と呼ばれる国々は、当初、貴族的な外交手段で、あくまで戦争回避に動いたが……。この「誰もがやりたくなかった戦争」が、なぜ860万人の若い兵士の命を奪い、ヨーロッパを崩壊に導く大戦争に至ったのかを軍事史の鬼才が存分に分析。
第二次大戦と比べて、日本人には時代的、地理的に「遠い戦争」として馴染みの薄い第一次大戦だが、尖閣、西沙諸島における中国との緊張、ロシアとウクライナの衝突を目の当たりにした今、日本の外交、安全保障を考えるうえで多くの示唆に富んでいる。

内容説明

戦争とは、自らの意思に関係なく巻き込まれることがある―。オーストリアとセルビアによる「限定戦争」のはずだった戦いは、なぜヨーロッパ文明を破壊するに至る大戦争となったのか。ドイツを軸にした各国の動きを、軍事史の鬼才が存分に描く。

目次

第1章 ドイツ統一への道(パリ二月革命とクリミア戦争;ビスマルクの名言 ほか)
第2章 第一次大戦前の世界(中国進出のイニシアチブをとったドイツ;ニコライ二世の不凍港への野心 ほか)
第3章 サラエボ事件(ハプスブルク家を覆う不吉の影;二発の銃弾 ほか)
第4章 外交官たちの戦い(パリに帰るポアンカレ大統領;外交官たちの駆け引き ほか)
第5章 誰もやりたくなかった戦争(「我々のちっぽけな戦争」の開始;もはや雪崩は止まらない ほか)

著者等紹介

別宮暖朗[ベツミヤダンロウ]
1948年生まれ。東京大学経済学部卒業後、大手信託銀行でマクロ経済の調査・企画を担当。退社後、ロンドンにある証券企画調査会社のパートナーを経て歴史評論家に。ホームページ「第一次大戦」を主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

mitei

154
第一次世界大戦が始まるまでに至る過程をビスマルク登場から日英同盟をなぞってよく分かりやすく書かれていた。今でも世界大戦が2度とないとは言えず突如と始まるかも知れないなと思った。2014/09/07

中年サラリーマン

15
読んだ今でもいまいちしっくりとこないなぁ。科学、軍事技術の進歩や社会制度の発展に対して、国と国との交渉の窓口である外交官や政治家の心がそれらについていけなかった、ついていけてないと理解してなかったからか。その認識のギャップがここまで被害を拡大させたのかもしれないなあ。2014/08/20

中島直人

12
第一次世界大戦勃発に至るまでの関係者の意識、感情に関するエピソード集。ところどころ著者の乱暴な見解がぶちまけられるのは興醒めだが、全体的には興味深く読める面白い本ではないか。2014/12/04

しんこい

11
皇太子暗殺だけでこれ程の大戦争が始まる訳ではなく、背景には19世紀から続く大国の思惑やら民族主義の高まりとか外交の駆け引きとかもあった訳ですが、それにしても外交や政府の動きを当時知っていたら、戦場に送られた人はやりきれないですね。100年前はロシア、ドイツ、オーストリアみな皇帝がいたのがこの大戦で帝国は滅びてしまいますし。2014/12/28

funuu

9
ロシアのウクライナ進行で読んでみた。大学入試で世界史を選んだ人には興味深く読める。ただそれ以外の人はセルビアあたりはごちゃごちゃでわかりにくい。あくまでもこの時代のプレイヤーは英仏独露墺そして日本。最初は小さな戦争を始めるつもりが第一次世界大戦へとなっていく感じがわからる。当時はSNSもなく新聞が戦争を煽っていく。この時は同盟が諸国を大戦へと向かわせただ。今プーチンが中国に軍事協力を依頼しているようだ。習近平がどう動くかで世界大戦もありうる。2022/03/14

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