ネットで「つながる」ことの耐えられない軽さ

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  • サイズ B6判/ページ数 231p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784163900100
  • NDC分類 007.3
  • Cコード C0095

出版社内容情報

いつでも「つながる」ことのできる今、ネット言葉の軽さが人と社会をゆるがす。『暴走老人!』の著者がネット文化に警鐘を鳴らす。

メール、ツイッター、FACEBOOK・・今やネットを介したコミュニケーションを避ける事は不可避であり、紙媒体や活字は消えゆく運命となっている。ネットによって「軽く」なった言葉が生み出す、政治家や官僚たちの暴言、失言の数々、そして、ストーカー殺人や無差別殺人の原因さえ作り出す「出会いサイト」や「掲示板」。そんな風潮の中で、はたしてネットを通じて「つながる」ことは本当に必要なのか。ネットで人間の孤独な思考は深まっていくのか。あえて「つながらない」ことに価値を見出す選択肢はないのか。「暴走老人!」の著者が放つネット文化、ネット言葉に懐疑を抱く中高年待望の書。

内容説明

今、全世界で、500年に一度の「ことば」の大転換期が始まっている。「書きことば」に変わる「ネットことば」が人間の思考の根本を変える!

目次

序章 ことばが人と社会をつくる
第1章 ことばから狂いはじめた日本―政治も司法も教育も壊れゆく
第2章 五〇〇年に一度の大転換―世界は活字でできていた
第3章 消えていく日本語―世界はすべてを英語化する
第4章 人も社会も変えるネットことば―それでも本を捨てない理由

著者等紹介

藤原智美[フジワラトモミ]
1955年福岡市生まれ。1990年「王を撃て」で文壇デビュー。1992年『運転士』で第107回芥川賞を受賞する。小説家として活躍するばかりでなく、1997年『「家をつくる」ということ』、2007年『暴走老人!』などのノンフィクション作品もベストセラーに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

yamaneko*

47
今の私達は、印刷された「書きことば」の終焉と「ネットことば」の始まりの過渡期を生きている。個人で味わう「書きことば」は、つながりの中で対話していく「ネットことば」に圧倒されていくのだろうか。使うことばが変われば、思考スタイルも確実に変わっていくに違いない。頭では分かっても、なんか腑に落ちない気分。読書の楽しみは旧人類の嗜好になっちゃうのだろうか。2014/05/28

takaC

47
主張はわかったけどこの本が読みやすい本かと言えば否だね。代わりに小説を一編読む方がよっぽど為になるような気がした。2014/03/30

テディ

20
ネットとの付き合い方の例として受け取りました。話し言葉になっているというのはそのとおりだと思いました。自分の感想もそうなっているかもw2016/01/28

Nobu A

19
藤原智美著書初読。14年刊行。先日読了本での佐藤優の言及がきっかけ。本書の良さは言及でも秀逸な要約だが、ネット全盛の現代、SNS等の普及で文語体と口語体の中間体、推敲しない「ネットことば」の氾濫に伴って読解力低下を指摘している点。他方、本書の分類上、考察はやや脆弱。複数学者名を挙げたり「英語では上下関係がない」と言った一般化し過ぎた補強を散見。言語学者の著書に触れて母語話者と言語使用者を分別しないのは少々雑駁。ネットニュースの誤植の多さは資本主義が一役買っていると感じる。資本力ある大企業のには見られない。2024/03/14

nizimasu

15
久々に濃厚な本に出会った。この本のタイトルにあるネットの台頭と日本語の違和感の表明から始まり、徐々に世界が英語化していくこと。そして「書き言葉」から「はなし言葉」に変化している現代への困惑を見事に解説しきっていて正直、うならされました。ネットへの違和感は個人的に合ったけど、それをすべて言い表してくれるような本との出会いに感謝です。素晴らしい本2014/07/11

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