- ホーム
- > 和書
- > 新書・選書
- > ノベルス
- > ハヤカワポケットミステリー
出版社内容情報
〈アメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞〉小惑星衝突が迫り社会が崩壊した世界で、ある新人刑事は保険会社社員の自殺事件に疑問を持ち、地道な捜査を開始するが。異色のミステリ
内容説明
ファストフード店のトイレで死体で発見された男性は、未来を悲観して自殺したのだと思われた。半年後、小惑星が地球に衝突して人類は壊滅すると予測されているのだ。しかし新人刑事パレスは、死者の衣類の中で首を吊ったベルトだけが高級品だと気づき、他殺を疑う。同僚たちに呆れられながらも彼は地道な捜査をはじめる。世界はもうすぐなくなるというのに…なぜ捜査をつづけるのか?そう自らに問いつつも粛々と職務をまっとうしようとする刑事を描くアメリカ探偵作家クラブ賞最優秀ペイパーバック賞受賞作!
著者等紹介
ウィンタース,ベン・H.[ウィンタース,ベンH.] [Winters,Ben H.]
アメリカ、メリーランド州に育ち、ワシントン大学を卒業。第六長篇にあたる『地上最後の刑事』でアメリカ探偵作家クラブ(MWA)賞を受賞。インディアナポリス在住
上野元美[ウエノモトミ]
英米文学翻訳家(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
ちょろんこ*勉強のため休止中
89
半年後に地球が滅亡するという暗い影が全編を覆い、モノトーンの映画を観ているような気がした。主人公の刑事が捜査の過程において出会う人々に生きる意味をなんとなく問いかけており、それに対する各々の答えがこの本に深みを与えていたように思う。地球が滅亡するのに、一人の男の死を追う刑事の孤独な闘いは読み応えあった。まあプロットがきちっとしていたので、この設定がなくても刑事ものとして充分楽しめる内容だったかとは思う。詩的で乾いたタッチの文体も好き。エピローグが叙情的で余韻があった。映像化して欲しい一冊(^^♪2014/01/24
紅はこべ
62
破滅が間近に確定的に迫っているのに、殺人事件の真相を解き明かすのに、何らかの意味があるのか。クイーンの某作品を連想した。2014/10/04
momi
52
ハリウッド映画のような設定!巨大な小惑星が地球に衝突し、半年後には人類滅亡!!世界が終わりを迎えようとする中、マックのトイレで男性の首吊り死体が発見される。彼は未来に絶望し自殺をしたのか…。それとも他殺なのか…。パレス刑事が事件の真相をおいます!人類滅亡を背景にした警察小説!こんな状況の中で真面目に職務に取り組むパレス刑事はすごいわ〜。私なら…仕事をせずにオロオロして終わっちゃいそうだけど…。設定はドキドキして好みだけど、ちょっと尻すぼみなところが残念なところかな。さて…次はどうなるのでしょうか!2016/03/15
papako
45
Readerにて。何かの賞をとってるってことで。地球に小惑星が衝突する!あと半年で地球は滅亡する。人びとは自暴自棄になる。そんな時に殺人が?なぜ?一人の新人刑事が執念で捜査する。ひとつひとつ丁寧に事実を探し出し、真相にたどり着く。しかし警察組織が解体されて謎の陰謀が!SFとミステリーが見事に融合して、独特の世界観がかもしだされていい感じです。プレアポカリプス小説とか言うらしいけど、アポカリプスって厨二病用語だと思ってた!続きも読みたいです。2015/06/12
Betty
40
小惑星追突まで半年の世界。終末カウントダウンが迫っている異常な世界でのミステリは斬新で興味深い。誰もが自衰で、投げやりな環境のなか淡々と捜査を進めていく主人公の刑事は廻りの環境から少し浮いた感じで面白い。三部作の第一作。これから、どんどん荒れていくであろう世界で主人公がどうなっていくのか気になります。2016/09/12