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NHKブックス
雇用再生―持続可能な働き方を考える

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  • サイズ B6判/ページ数 244p/高さ 19cm
  • 商品コード 9784140912096
  • NDC分類 366.21
  • Cコード C1336

内容説明

少子高齢化、IT化、グローバルな低賃金競争…、急激な環境変化に伴い、いま雇用のあり方が問われている。終身雇用、年功賃金、企業別労働組合を特徴とする日本的雇用制度を、労働経済学の理論と実証にもとづき徹底検証。さまざまな環境要因変動に対応して、雇用はどう変わっていくのか。日本人はこれからどのように働くことで幸せになれるのか。付加価値生産性を高めるための人材育成など、日本が活力を取り戻すために不可欠な雇用のあり方を指し示す。労働経済学の第一人者による雇用再生への道筋。

目次

第1章 いまなぜ、働き方を考えるのか
第2章 経済の構造変化と雇用制度
第3章 終身雇用制度のゆくえ
第4章 年功賃金をどう見直せばよいのか
第5章 対等な労使関係をどう築くか
第6章 格差是正は可能か
第7章 付加価値生産性を高める

著者等紹介

清家篤[セイケアツシ]
1954年、東京都生まれ。78年、慶應義塾大学経済学部卒業後、80年、同商学部助手、85年、同助教授を経て、92年より同教授。博士(商学)。専攻は労働経済学。07年より慶應義塾大学商学部長、09年より慶應義塾長。現在、World Economic Forum Global Agenda Council on Ageingメンバーなどを兼務。2013年8月まで社会保障制度改革国民会議会長を務める。著書に、『高齢化社会の労働市場』(東洋経済新報社、第17回労働関係図書優秀賞受賞)、共著に、『高齢者就業の経済学』(日本経済新聞社、第48回日経・経済図書文化賞受賞)などがある(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

(haro-n)

58
日本的経営の特徴を社会的背景を含めて説明、その後の社会構造の変化に伴う改革の必要性も説く。「終身雇用」「年功賃金」「非正規雇用」等用語の定義が明確、分かりやすい説明。個人的に企業別労働組合の仕組みを知れて良かった。しかし、企業別労働組合が大企業にしかなく全体の二割に満たない実態を軽く述べるのに反し、その長所を懇切丁寧に語るのがバランスが悪い。多くの労働者が労働組合に組み込まれていないことや、そのことで生じている社会問題に触れていないわけではないが、扱いが軽い為違和感が残る。全体的に保守的な印象を受けた。 2017/11/09

おさむ

31
元慶応大学長による労働経済学の入門書。極めてオーソドックスな内容で、特に新味はない。日本型雇用の「三種の神器」である終身雇用、年功序列、企業別労組についてメリットとデメリットの双方を提示して、早急な変更はよくないと説く。時代によって雇用システムに対する国内外の評価は揺れ動くことも指摘する。6年前の著書だが、雇用の問題点は今も変わっていない。どころか、外国人労働者の受け入れ拡大や女性の労働と子育ての問題など、より深刻になっていると思います。2019/06/25

壱萬弐仟縁

21
慶應塾長の先生による。制度を変えさえすれば問題解決するという考えには異議を唱えられる(31頁)。当たり前のようではあるが、雇用は生産からの派生需要(49頁)。ものづくりではとりわけそういう傾向があるだろう。谷村豊太郎氏の「すぐ役に立つ人間はすぐ役に立たなくなる人間だ」というのは至言(71頁)とされる。覚えておきたい。117頁の国年支給開始は65歳~とあるが、年金一元化問題がアベノミクスでは聞かれない。社会保障と税の一体改革の文脈で語られるべき。40歳前半で研修を(157頁)は正規社員の処遇で僕には無関係。2014/03/05

Nobu A

6
「ニッポンの規制と雇用」に推薦されていたので購入。労働経済学の教科書にすべき本。日本ビジネスの三種の神器、終身雇用、年功賃金、職種別労働組合の歴史的背景と今後の予測を解説、考察。グローバル化における影響や国際比較をしながら、データに基づき、その合理性を包括的に説明。高度産業社会で日本がどのように競争力を付けるかを提案。付加価値生産性向上、中小企業の匠の技や大企業の組織力が要になっていくのは疑問符が付かないとは言い切れないが、特段難しい専門用語も使わず、解りやすく、複雑な経済の仕組みをすっきり俯瞰。2017/02/07

aoi

4
労働経済学の本、部分的にレポートに使えるかな〜と気軽に借りたがおもしろくて全部読んでしまった😆 経済の構造や日本の雇用制度の強み、弱み。少子高齢化に伴う労働力の減少と、それを補う為にどうすれば良いのか。 グローバル化の中で日本の雇用者がどう生き残り、自分の価値(職業キャリア)を高めて行けるのか…この本を読みながら今の日本を考えたり、自分のキャリア、今の職場を俯瞰で捉えたりと脳内が活性化した⸜🌷︎⸝‍ 経済学に疎い私でも面白く読み切れたので有難かった😊 清家篤(2013)「雇用再生」NHK出版2022/07/04

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