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内容説明
インド洋へのイージス艦派遣など活動が大きく広がる海上自衛隊。旧海軍軍人グループによる終戦直後からの再建工作やアメリカとの機密活動など、その発足の全容を記した機密文書をNHK取材班が独自に入手。対テロ支援の現場取材なども交え、知られざる海上自衛隊の真の姿を描いた渾身のノンフィクション。
目次
第1章 戦後日本の自衛隊
第2章 「Y文書」との出会い
第3章 活動広がる海上自衛隊
第4章 「Y文書」初めての閲覧
第5章 元海軍大佐・吉田英三
第6章 Y委員会の生き残りを探せ
第7章 米海軍との共闘
第8章 海上自衛隊出生の秘密
第9章 海上自衛隊の原点、そして今
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
Porco
20
17年前に出版された本。当時、海上自衛隊の艦艇がインド洋にまで出て行って米海軍の艦艇に給油をするという、海上自衛隊にとっての大きな転換点が訪れており、それについての記述も多いです。海上自衛隊が堂々と活躍できるようになりつつある状況の中で、その創設に関わる重要文書がNHKに公開された意義に、執筆者は重心を置いています。 自衛隊というと米国の都合でできたものという認識だったのですが、海上自衛隊については、旧海軍の関係者がなんとかその伝統をつなぎとめようと自主的に動いた影響が大きかったらしいです。2020/01/31
凡人太郎
9
海上自衛隊の発足秘話や,海上保安庁との本質的な違いなどがうまくまとめられています。国として生存していくうえで必要な機能であるがゆえに,多くの人に読んでもらいたい本です。2013/02/11
うめにゃん
1
NHKの番組は見てないのですが、偶然見かけた本で興味を引かれて読み始める。 話がなかなかハッキリとせず、進んでるのかも分かりづらく、時間はかかりましたが、読んで良かったです。2019/08/06
風見草
1
本書は、Y委員会の文書群(Y文書)の内容は後半に入ってからで、現在の海自の話が多い。海自や米海軍幹部へのインタビューから伺える、海自の、一人前の「海軍」扱いしてくれる米海軍との心情的な一体感と自負が大変興味深い。Y文書をめぐる内容では、終戦直後から厚生省復員庁第二復員局(元海軍省)内部で海軍再建に動きがあり旧軍人のリストアップや軍備の必要量など各種研究や米海軍幹部への働きかけがあって、ようやくアメリカの要請によるY委員会発足と至る、つまりY委員会はゴールだったとの構図が興味深い。2014/04/21
telephone
1
話の展開がゆっくりで途中退屈だったが何とか完読。本書でも、少し出ていたが、次は、海軍の伝統・美風についてまとめてある本を読もうかな。2012/06/16