出版社内容情報
動物の「心」は人間から類推できる/すべきものなのか。動物の行動実験や脳研究から比較によってヒトの心に迫ろうとしてきた著者が、心理学に巣くう擬人主義がなぜ問題なのかを解き明かし、心の多様性への理解を促す警鐘の書。西欧的人間観の終焉、無脊椎動物や植物についての議論など約100頁増。?? ?
内容説明
動物の「心」は人間から類推できる/すべきものなのか。心理学に巣くう擬人主義がなぜ問題かを解き明かす。動物の行動実験や脳研究から、比較によってヒトの心に迫ろうとしてきた著者が、心の多様性への理解を促す警鐘の書。擬人主義の起源を探り、なぜ問題なのか、いかに危険性をはらんでいるのかを、擬人主義に飲み込まれつつある心理学の歴史を振り返りながら明らかにしていく。
目次
まえがき―反擬人主義の旗の下に
擬人主義のなにが問題か
類似性と擬人主義―面妖なり観相学
ダーウィンをルネ・デカルトは知らざりき
哀れなり、ラ・マルク
ダーウィン、ダーウィン、ダーウィン
ウォレス君、何故だ
元祖「心の理論」―ロマネス、モルガンの動物心理学
ドイツ実験心理学の栄光と賢馬ハンスの没落
新大陸の動物心理学
行動主義宣言!
花盛りの動物心理学―新行動主義の栄光
行動分析とスキナーの孤独
比較認知科学―忍び寄る擬人主義
「人間」の終焉と比較認知科学の完成
擬人主義、ロマン主義、浪曼主義
擬人主義を排す
動物の哲学
無脊椎動物に「心」は必要か
植物に「心」は必要か
機械に「心」は必要か―ヒトとの共生
終章 心とはなにか
著者等紹介
渡辺茂[ワタナベシゲル]
1948年東京生まれ。2020年山階芳麿賞受賞。現在、慶應義塾大学名誉教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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