出版社内容情報
東日本大震災以降注目されている人々の〈きずな〉と幸福を、ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)という概念から分析する。
ソーシャル・キャピタル(社会関係資本)とは,人々の有する人間関係や社会的ネットワーク,信頼関係の多寡を指す概念である.本書は,大規模調査の成果をもとに,ソーシャル・キャピタルが地域社会における生活にどのように活用され,効果をあげているかについて,実証的に明らかにする.
まえがき(辻 竜平・佐藤嘉倫)
? 地域格差とソーシャル・キャピタル
1章 信頼と連帯に支えられた社会を構築する――社会関係資本の視点から(今田高俊)
2章 ソーシャル・キャピタルと市民社会(三隅一人)
3章 自治体間競争と社会関係資本論――政策格差との関連を中心として(福島康仁)
4章 地方自治体の政策と社会関係資本――長野県下條村の合計特殊出生率をめぐって(辻 竜平)
II 家族格差とソーシャル・キャピタル
5章 結婚とソーシャル・キャピタル――何人と恋愛すれば結婚できるのか(小林 盾)
6章 出生機会格差とソーシャル・キャピタル――自治体の家族政策によるサポート資源格差の是正(金井雅之)
7章 子育てストレスと社会的サポート(渡邉大輔)
8章 社会関係資本からみた社会的孤立の構造(金澤悠介)
III 幸福格差とソーシャル・キャピタル
9章 地域の社会関係資本はだれの健康に影響するのか?――精神的健康と社会関係資本(渡邉大輔)
10章 健康サービス利用にたいする地域組織参加の効果――マルチレベル分析による市区町村間の違いの検討(大?風T子・辻 竜平)
11章 主観的幸福感とソーシャル・キャピタル――地域の格差が及ぼす影響の分析(古里由香里・佐藤嘉倫)
12章 貧しくても幸福を感じることができるか(浜田 宏)
【著者紹介】
辻 竜平
辻 竜平:信州大学人文学部准教授
内容説明
人とのつながりが多いほど、私たちは幸福になれるのか?ソーシャル・キャピタルとは、人びとがもつネットワークや信頼関係のことである。これらは格差の縮小あるいは拡大に、どのような影響をもたらしているのか。また、ソーシャル・キャピタル自体は人びとにどのように分配されているのか。計量データをさまざまなアプローチから分析し、現代日本の課題を明らかにする。
目次
1 地域格差とソーシャル・キャピタル(信頼と連帯に支えられた社会を構築する―社会関係資本の視点から;ソーシャル・キャピタルと市民社会;自治体間競争と社会関係資本論―政策格差との関連を中心として;地方自治体の政策の成否と社会関係資本―長野県下條村の合計特殊出生率をめぐって)
2 家族格差とソーシャル・キャピタル(結婚とソーシャル・キャピタル―何人と恋愛すれば結婚できるのか;出生機会格差とソーシャル・キャピタル―自治体の家族政策によるサポート資源格差の是正;子育てストレスと社会的サポート;社会関係資本からみた社会的孤立の構造)
3 幸福格差とソーシャル・キャピタル(地域の社会関係資本はだれの健康に影響するのか?―精神的健康と社会関係資本;健康サービス利用にたいする地域組織参加の効果―マルチレベル分析による市区町村間の違いの検討;主観的幸福感とソーシャル・キャピタル―地域の格差が及ぼす影響の分析;貧しくても幸福を感じることができるか)
著者等紹介
辻竜平[ツジリュウヘイ]
1968年生まれ。信州大学人文学部准教授
佐藤嘉倫[サトウヨシミチ]
1957年生まれ。東北大学大学院文学研究科教授(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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