出版社内容情報
ウクライナは,ロシアに次ぐ人口と経済的重要度をもつ新しい独立国である.本書は,ウクライナ・ナショナリズムの歴史的背景,第二次世界大戦からペレストロイカまでの運動の軌跡と独立のプロセスを描き出し,独立後のさまざまなディレンマを明らかにする.
内容説明
本書は第二次世界大戦後、ウクライナが独立にいたるプロセスと独立後のディレンマについて書いたものである。自決(self‐determination)を求め、独立を獲得するまでのナショナリズム・フェーズ1と独立後に直面する新しいナショナリズム・フェーズ2の双方を書こうと試みた。ナショナリズムをめぐる諸問題は独立によってすべて解決するわけではないからである。
目次
第1章 ウクライナ・ナショナリズムの歴史と特質(ウクライナ民族運動の系譜;ウクライナとロシア―東スラヴのアイデンティティ;クリミアとオデッサ―多民族性の喪失)
第2章 ウクライナ化を求める運動―60年代からペレストロイカへ(シェレストとシチェルビツキー―二人の第一書記;ウクライナ語をめぐる運動―第三のウクライナ化;ユニエイト教会への道)
第3章 独立へ―ソ連からの「退出」(主権宣言から独立宣言へ;ウクライナにおける分離と独立;ソ連からの「退出」)
第4章 独立のディレンマ(CISとウクライナ;独立のディレンマ(権威主義と経済再建;国民統合の困難性;ウクライナのゲオポリティカ))
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