出版社内容情報
本書は,19世紀のアメリカ社会史・女性史の文脈の中に婦人宣教師来日の背景を探るとともに,等身大の彼女たちの姿を浮彫りにする.アメリカおよび日本の女性史研究を関連づけた貴重な成果. 女性史青山なを賞・キリスト教史学会学術奨励賞受賞
内容説明
明治初期、バイブルと十字架を携えてアメリカから太平洋を渡ってきた一群の淑女(レディ)たちがいた。彼女たち婦人宣教師によって種をまかれた近代的女子教育の芽は、日本人女性の間で豊かに実り、現在までその影響は及んでいる。彼女たちはなぜ、何のために故国を離れ、何を日本にもたらそうとしたのか。婦人宣教師およびその活動を支えた女性たちの道徳観、女性観、教育観などを、19世紀アメリカの女性史・社会史的文脈に即して浮彫りにし、彼女たちが日本人の心に刻みつけたものの背景をさぐる。
目次
第1章 始動―女性と海外伝道
第2章 兵站―婦人伝道局
第3章 決断―婦人宣教師
第4章 拠点―日本での仕事
終章 果実―「影響」のゆくえ