出版社内容情報
身体をメディアとする人間と世界、他者とのインタラクションを生態学的現象学の方法論を用いて記述分析する。身体のメディア性の機能的拡張や「傷つきやすさ」の概念について考察し、アフォーダンスを捉え直すことで身体と世界についての新たなパースペクティヴを切り開く。
内容説明
身体をメディアとする人間と世界、他者とのインタラクションを生態学的現象学から分析し、その具体像を明らかにする。
目次
第1章 知覚・実在・メディアとしての身体
第2章 身体・スポーツ・ヴァーチャル現実
第3章 人間機械論の彼方
第4章 進化・科学技術・傷つきやすさ
第5章 皮膚‐感覚の現象学
第6章 感情と身体―表層としての自己について
第7章 他者理解のメディアとしての身体
補章 実験“観情‐観相”学の試み
著者等紹介
長滝祥司[ナガタキショウジ]
日本学術振興会特別研究員PD、UCバークリー哲学科客員研究員を経て、中京大学国際学部国際学科(哲学・人間学専修)教授。博士(文学)。専門は哲学、認知科学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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shin_ash
5
知の生態学の冒険シリーズの6巻目である。正直な感想として難しかった。個々の章の話題は面白く興味深いのであるが、通読して振り返ってみると、感想を言葉にする事できない。タイトルの通り身体がメディアである話題が共通するテーマであるが、後半に進むにつれて、これまでの身体や心の哲学の流れはわかるが、テーマとしてのまとまりを欠いて行く印象を受ける。細々と参考になったり考えさせられたりヒントになった感覚はあるのに、総括できない読後感はなんか少し気持ち悪い。まだまだギブソン的な生態学的アプローチがよく理解できいなのかも。2023/06/02