出版社内容情報
写真はイメージとしてのみ浮遊しているのではない.そこには多様な物質性やメディア性,撮影・受容する身体の痕跡が刻み込まれている.そうした重層的な位相を解きほぐしつつ,写真集,スライド,アマチュア,セルフィなどを分析する.イメージ=写真の新たなパースペクティヴを切り開くヴァナキュラー写真論.前著『イメージを逆撫でする――写真論講義 理論編』につづく著者待望の写真論.
内容説明
写真に触れる。イメージを読み、投影し、物質化し、撮り、めくり、身につける。影のアーカイヴ、トルボット『自然の鉛筆』、スライド、記憶、ヴァナキュラー、ダゲレオタイプ、アマチュア、カルト・ド・ヴィジット、セルフポートレート、セルフィ、「幻のもうひとり」そして…?
目次
物としての写真、メディアとしての写真
第1部 写真集を「読む」(トルボット『自然の鉛筆』論1―写真集「未満」の写真集?;トルボット『自然の鉛筆』論2―写真(集)という格子)
第2部 写真を投影する(スライド写真論1―複製の知覚;スライド写真論2―美術史の目と機械の眼)
第3部 写真を「飾る」/身につける(ヴァナキュラー写真論1―理論の相貌;ヴァナキュラー写真論2―物・身体・時間)
第4部 写真を撮る/めくる/撮られる(アマチュア写真論;カルト・ド・ヴィジット論)
セルフィ論―顔、腕、情動のエコノミー
著者等紹介
前川修[マエカワオサム]
近畿大学文芸学部文化デザイン学科教授。1966年生。京都大学大学院文学研究科博士課程単位取得退学。博士(文学)。専攻は写真史・写真論、美学・芸術学(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。