出版社内容情報
カラヴァッジョ、ベルニーニとバロック美術/スペイン黄金時代~エル・グレコ、ベラスケス/ルーベンス公房/レンブラントとフェルメール/ヴェルサイユ宮殿/ロココ美術
内容説明
カラヴァッジョの苛烈な写実主義はカトリックの宗教的熱情の昂揚と相まって劇的なバロック美術へ道を拓いた。フランスでは独自の古典主義の下で豪華絢爛なヴェルサイユ宮が造られ、続いて優美なロココ美術が展開する。オランダでは市民層が好んだ風景画や肖像画、静物画など新ジャンルが流行し、レンブラントやフェルメールらが活躍。一方、スペインでは宮廷画家ベラスケスが筆を揮い、一七世紀に絵画の黄金時代を迎えるのであった。
目次
序章(ジョゼフ・ライト・オブ・ダービーの“太陽系儀について講義する科学者”―科学を礼賛する絵画から時代を振り返って;バロックと古典主義 ほか)
第1章 イタリアとスペインのバロック美術(カトリック改革と美術;カラヴァッジョとカラッチの改革 ほか)
第2章 フランスのバロックと古典主義(アンリ四世の都市整備と美術政策;マリー・ド・メディシスの摂政時代 ほか)
第3章 一七世紀ネーデルラントの美術(オランダ共和国と南ネーデルラント(フランドル)への分裂
サーンレダムの教会内観画 ほか)
第4章 フランスのロココ美術(ル・ブランからロココ美術へ―世紀末の歴史画;ヴァトーの革新―「雅宴画」の周辺 ほか)
終章 イギリスとスペイン
著者等紹介
大野芳材[オオノヨシキ]
1954年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科博士課程中退。元青山学院女子短期大学教授。専門はフランス近世美術史
中村俊春[ナカムラトシハル]
1955年生まれ。京都大学大学院文学研究科博士後期課程研究指導認定退学。博士(文学)。現在、京都大学大学院文学研究科教授。専門は17世紀フランドルおよびオランダ美術史
宮下規久朗[ミヤシタキクロウ]
1963年生まれ。東京大学大学院人文科学研究科修了。現在、神戸大学大学院人文学研究科教授。専門は美術史。著書に『カラヴァッジョ』(名古屋大学出版会、2004年、第27回サントリー学芸賞ほか)など多数
望月典子[モチズキノリコ]
慶應義塾大学大学院文学研究科後期博士課程修了。博士(美学)。現在、慶應義塾大学文学部ほか非常勤講師。専門はフランス近世美術史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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