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中公文庫
トーキョー・レコード〈下〉―軍国日本特派員日記

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  • サイズ 文庫判/ページ数 446p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122064607
  • NDC分類 936
  • Cコード C1121

内容説明

困難な取材環境でまとめられた本書だが、著者による日本外交・国内政局の分析は鋭く、筆は第三帝国と軍国日本の比較に及ぶ。検閲に苦しみながらも記事を送り続けた著者は、一二月八日の日米開戦直後、スパイ容疑で逮捕・勾留される。五か月もの間、厳しく尋問され、たびたび拷問を受ける記述が生々しい。近代史の基本史料の完訳。

目次

ニップスとナチス
戦争か暗殺か
「対話」
大政翼賛
待機
陸軍の乗っ取り
武力外交
大詰め
賽は投げられた
嵐が巻き起こる
拷問
日本人の正義
家路へ

著者等紹介

トリシャス,オットー・D.[トリシャス,オットーD.] [Tolischus,Otto D.]
1890年、ドイツ生まれ。1907年、アメリカに移民。ジャーナリスト。33年から、『ニューヨーク・タイムズ』ベルリン支局に勤務。ナチの台頭を報じるなど、現地からの記事が評価され、1940年、ピューリッツァー賞受賞。64年まで、『タイムズ』の編集委員を務める。67年没

鈴木廣之[スズキヒロユキ]
1952年生まれ。東京大学大学院修了。美術史科

洲之内啓子[スノウチケイコ]
1955年生まれ。東京大学文学部卒業。美術展紹介サイト主宰(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

勝浩1958

14
著者が受けた拷問の凄惨さを赤裸々に描いています。これより酷い拷問を受けた人々がいたことを知り、著者はこの残忍さは、「日本人の正義」に由来するとしています。今の世でも、「正義」を高らかに唱える人たちには警戒しなければなりません。2017/12/10

ろびん

1
戦争が始まってからは、うん、まあ……。2019/11/21

古本虫がさまよう

1
下巻は開戦前の1941年8月ごろからのスタート。開戦と同時に拘禁される。著者はスパイ容疑で厳しい取調べを受ける。時には平手打ちなど、暴行も。彼は、まだ「捕虜」というか、アメリカにいる日本の外交官や新聞記者たちとの交換要員として、一定の保護対象であり、それもあって、帰国する時、トリシャスの友人たちの中には、 「肉体的な暴力は何も受けなかった」ものもいたという(下巻344頁)。ウォールストリートジャーナルのレイモンド・クロムリーや、AP通信のマックス・ヒル、ロイター通信のリチャード・ティネリーなどは無傷。2017/11/05

0
上巻に増して読むのが疲れる。 拷問をされたという作者の話を再読したいとは思い難い。

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