出版社内容情報
江戸期に十二回来日した朝鮮通信使。その受け入れは、国の威信を賭けたおもてなしイベントだった。日本橋の版元「荒唐堂」の三兄弟は、幕府公認絵図の出版に向けて奔走する。書き下ろし歴史小説。
内容説明
江戸期に十二回来日した朝鮮通信使の受け入れは、国を挙げての一大イベント。版元「荒唐堂」の三兄弟は、公認絵図の出版に向けて立ち上がるが、長男の意気込みをよそに、次男は仕事に追われ、三男は町をふらつくばかり。そして次々と難題が降りかかる!抱腹必至の長篇時代小説。
著者等紹介
植松三十里[ウエマツミドリ]
静岡市出身。東京女子大学史学科卒。出版社勤務、七年間の在米生活などを経て、2002年「まれびと奇談」で第九回九州さが大衆文学賞佳作、03年「桑港にて」で第二十七回歴史文学賞、09年には『群青日本海軍の礎を築いた男』で第二十八回新田次郎文学賞、『彫残二人』(文庫版改題『命の版木』)で第十五回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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トラジ
4
朝鮮通信使の来日を絵図にして発行を目指す版元「荒唐堂」の三兄弟が繰り広げる騒動記。兄弟間の葛藤と絆、嫁姑の軋轢、夫婦間の愛情、騒動を軸に家族愛が描かれている。展開が早く軽快で痛快な作品。2017/06/05
セタッチ
0
間もなく朝鮮通信使がやってくる。どんな行列かのガイド的絵図を急いで完成させて江戸市中に届けなければ・・・。ハラハラドキドキのサクセスストーリー。荒唐堂の三兄弟が協力しあい?足を引っ張り合い。三男の愉快な行動に長男はイライラして喧嘩ばかり。その他色々な難題が起こる最中、朝鮮通信使が迫ってきて焦りが・・・。姿見たこともない格好した異国の行列が来るとあって当時はお祭り騒ぎだったのだろう。またライバル店には負けられない。読みながら手に汗握る感じが良かった。植松三十里さんの小説は分かりやすく読みやすくて楽しかった。2020/05/29
四男の母
0
朝鮮通信使が来るというお祭り騒ぎのイベントの公認絵図出版に三兄弟が父の遺志を継いで取り組む。いろいろ難題があるけど、こういうのをやりきったあとはいい思い出だろう。絵図完成から配布まで時間制限あるから、ドタバタ劇でスピード感ありおもしろかった。2019/06/15
千日紅
0
★★★★★江戸期に十二回来日した朝鮮通信使の受け入れは、国を挙げての一大イベント。版元「荒唐堂」の三兄弟は、公認絵図の出版に向けて立ち上がるが、長男の意気込みをよそに、次男は仕事に追われ、三男は町をふらつくばかり。そして次々と難題が降りかかる。2018/10/14