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中公文庫
評伝 北一輝〈5〉北一輝伝説

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  • サイズ 文庫判/ページ数 339p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122060432
  • NDC分類 289.1
  • Cコード C1121

内容説明

憂国の青年将校が蹶起し、天皇の重臣を襲った二・二六事件。北は直接の関わりを持たなかったが、自分を慕っていた軍人たちが刑死したのを知り、静かに死を受け入れた。ただその後、数々の生存説が生まれ、戦後憲法への思想の反映が語られるなど、この革命思想家は、死して伝説となった。北一輝の全体像を描いた決定版評伝の完結篇。全巻の人名索引付。

目次

1 北一輝の二・二六事件(栗原安秀の登場;真崎甚三郎と磯部浅一;蹶起前夜 ほか)
2 北一輝伝説(大いなる影;虚実いり乱れて;革命伝説)

著者等紹介

松本健一[マツモトケンイチ]
1946年(昭和21)群馬県生まれ。東京大学経済学部卒業。法政大学大学院在学中に『若き北一輝』(現代評論社)を発表。以後、日本の思想・政治・文学についての評論活動を展開。現在、麗澤大学教授。著書に、『近代アジア精神史の試み』(岩波現代文庫、アジア・太平洋賞受賞)、第八回司馬遼太郎賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

1
前半は、二・二六事件から死刑に至るドキュメントであり、もはや余計な口は挟むまいと、事件の推移を追う禁欲的な筆致が際だつ。国家を危うくする思想を吹聴し若者をそそのかした罪。判決を尊重し潔く受け入れる姿勢。面会に訪れた弟子たちにみせる達観。獄中の姿に、『弁明』のソクラテスをかさねて、己の思想に殉じて後の世に種をまくことを想った。後半は、死後の都市伝説の考察がならぶが、三島との対決が白眉。当初は『奔馬』で北の息子をモデルに想定していながら、何ゆえ袂を分かつことになったのか。両者の差異をあざやかに炙りだしている。2015/03/04

ishii.mg

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この巻は、二・二六での死刑を主に、さまざまなエピソード集。前の4巻ではなかなか北および著者松本に共感できなかったが、再評価すべき人物および思想であると理解した。明治以降の日本の近代では思想にラベリングはなかった。右翼はこうであり左翼はこうでなければならない等。ただし松本は、北にのめりこみすぎた感がある。2023/10/28

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