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中公文庫
シリーズ日本の近代 日本の内と外

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  • サイズ 文庫判/ページ数 525p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122058996
  • NDC分類 319.1
  • Cコード C1121

内容説明

開国で国際社会に編入された日本は、欧米が牛耳る「世界」を必死に生き延び、日清・日露の戦を勝ち抜いて二十世紀を迎えた。だが新しい世紀は、世界大戦の惨禍と、共産主義という新たな局面で大きく揺すぶられていた。第一部「列強への途」、第二部「共産主義の世紀」と二部構成で描く近代日本の歩み。

目次

第1部 列強への途―1853~1918(「世界」への編入;「大国」の地位を賭けて)
第2部 共産主義の世紀―1917~1991(共産主義という素晴らしい未来;革命を遠く離れて)

著者等紹介

伊藤隆[イトウタカシ]
1932年東京都生まれ。東京大学文学部卒。同大学院人文科学研究科国史専攻修士課程修了。東京大学教授、亜細亜大学教授、埼玉大学教授、政策研究大学院大学教授を歴任。東京大学名誉教授。専攻は日本近現代政治史(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

MUNEKAZ

11
前半は欧米列強の帝国主義及び黄禍論、後半は共産主義と近代日本が内と外に対峙した「敵」を描く。ノンフィクションや証言集からの引用が多く、概説書にありがちな生硬な文章になるのを防いでいる。ただ日本アゲに終始する前半、共産主義陣営の内ゲバとソ連の非道さを強調する後半と著者のバイアスを意識せずにはいられない読後感。また同国人にとっても地獄だったスターリン体制下のソ連にいた日本人は、生きた心地がしなかったろうなという素朴な感想も。抑留者はもちろんのこと、日共関係者も容赦なく逮捕・粛清されていく事実には背筋が凍る。2021/08/04

ぽん教授(非実在系)

1
幕末の危機以来強大なヨーロッパ諸国と対峙しつつ国際競争と日清・日露戦争を勝ち抜いた日本は不平等条約を解消し国際連盟の常任理事国になるまでに成長した。一方でドイツ皇帝ヴィルヘルム二世がロシアを日本にぶつけるために言い出した黄禍論はアメリカにおいて強く定着し日本に対する風当たりを強め、更にソ連が成立したことで共産主義の嵐が荒れ狂った。本書の前半がうまく乗り越えたパートだとしたら、後半は米ソに翻弄されたパートであると言えるだろう。ロシア・中国・朝鮮のプロパガンダ戦の上手さを再確認させられる点でも良書。2016/05/02

ナナメ

0
共産主義者の恐ろしさを十二分に教えられました。今の時代にも存在する共産主義の信奉者が平和の世を声高々に触れ回っている姿に吐き気を催します。2014/02/06

じろう

0
後半部がソ連と日本共産党との関係史。ウクライナの状況を見るにつけてもロシアという国は変わらない。日本やドイツのように大戦で負けなかったことが災いしている。ロシアは一度叩きのめされる必要があるのではないか。そして自分たちの手でプーチンを倒さなければ。しかしスラブ主義とユーラシア主義が支配的な現状では不可能だろう。ドイツのウィルヘルム皇帝の黄禍論がロシアを東方政策へと向けるプロパガンダの面も持っていたというのは面白い説だ。2023/03/19

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