中公文庫<br> 獅子の棲む国

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中公文庫
獅子の棲む国

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  • サイズ 文庫判/ページ数 527p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057203
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

会津落城以降の、滅藩、斗南移封、廃藩置県、士族反乱、西南戦争とつづく激動の時代。山川大蔵(浩)、梶原平馬、斎藤一の三人を軸に、屈辱と苦難を乗り越え誇り高く生きた会津人の、再生までの道のりを描く歴史小説。

著者等紹介

秋山香乃[アキヤマカノ]
1968年北九州市生まれ。デビュー作の『歳三往きてまた』が新選組ファンのみならず、時代小説ファンの支持を得る(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

54
会津落城から西南戦争までの暗い物語なのですが一気に引き込まれました。激動の時代の中でもほっと一息つけるところもありました。山川大蔵と斎藤一の会津の星となるべく生き方に胸を打たれずにはいられませんでした。会津戦争の敗戦の悔しさから会津の光となるべく闘う山川がかっこよかったです。斎藤さんの大久保に対する感情には笑いすら浮かべたくなってしまいます。屈辱と苦難から乗り越えようと誇り高く生きる会津の男たちの誇りがいいですね。会津の再生の物語と言っていいでしょう。会津の苛酷な生き方が刺さる作品でした。2014/09/13

reo

38
靖国神社のルーツは明治2年に建てられた東京招魂社である。明治維新を偉業として後世に伝えるためのお社。そのため官軍と戦って破れた幕府軍らは賊軍とされ祀られていない。この物語の片方の主役たち、西郷隆盛や江藤新平、前原一誠や新選組、白虎隊(会津藩士)をはじめ河井継之助などは明治政府への反逆者の汚名をきせられたままである。そこで2019年に創立150周年を迎えることを契機に、戊辰戦争や西南戦争で敗れた方々も合祀しようという呼びかけがなされています。御一新前後の出来事は敵味方の区別はありません。合祀を強く望みます。2017/11/08

只三郎

37
会津落城から苦難の道を乗り越えた山川大蔵を中心に描いた本作。 勤皇のために働いた会津人にとって賊軍の汚名を着せられた苦しさは計り知れない。何故、賊軍の汚名を着せられなければいけないかという彼らの心の悲痛な叫びに、心が乱されてしまう。 会津の人達には逆風の世の中にも係わらず、あらゆる分野で多くは人が活躍する。そんなこんな彼らに感服してしまう。2018/04/08

如水

36
実は新選組の中で一番好きなのは斎藤一です。よって主役級で出て来る小説は片っ端から読んで行ってます。裏表紙のト書きに出て来たので読んだのですが...会津藩筆頭家老梶原平馬と軍事総督山川大蔵を中心に会津戦争以降、『敗者』として徹底的に叩かれた側の待遇やその後を描いた話でした(斎藤一は準主役)。会津藩自体非常に教育水準が高い藩だったので、勝者側の明治政府がどれだけ陳腐に見えた事か...と思いますが、西南戦争勃発時、『戊辰の復讐』と言って突貫して行く藩士達。9年間耐えに耐えた姿がこの一言で表された様な物語でした。2018/04/24

金吾

33
会津の山川浩が主人公の本ははじめて読みました。戊辰戦争から西南戦争までを快男児として書かれています。戊辰戦争、斗南の苦境が印象的でした。面白かったです。2024/01/31

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