中公文庫
孤闘―立花宗茂

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  • サイズ 文庫判/ページ数 405p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122057180
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

内容説明

武勇に誉れ高く、乱世に義を貫いた最後の戦国武将の風雲録。大友家臣として島津と戦い、秀吉下での朝鮮従軍、さらに家康との対決!関ヶ原で西軍に与し改易となるも、旧領柳川に所領を安堵された稀代の猛将の奮闘と懊悩を精緻に描く。単行本第一作にして第十六回中山義秀文学賞を受賞。待望の文庫化。

著者等紹介

上田秀人[ウエダヒデト]
1959年大阪府生まれ。大阪歯科大学卒。97年小説CLUB新人賞佳作。2001年作家デビュー。歯科医院を営みながら、時代小説を中心に活躍。単行本書き下ろしとして『孤闘―立花宗茂』(中央公論新社)を刊行、第十六回中山義秀文学賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

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yoshida

92
まさに孤闘であることよ。剛勇鎮西一と称された立花宗茂の生涯。大友家の勇将である高橋紹運の嫡子として生まれた宗茂。同じく大友家の勇将である立花道雪。道雪の子は娘の誾千代のみ。宗茂は誾千代の婿となる。立花家で始まる宗茂の孤独な闘い。道雪の思惑。宗茂と競うように振る舞う誾千代。衰退の大友から離れ秀吉の直臣として独立する宗茂を詰る誾千代。離れる家臣。実際の史実では宗茂と道雪親娘との関係はどうであったのか。関ヶ原で改易された宗茂は、束の間、誾千代と心が通う。全体的に重く苦しい空気が作品を流れる。題材は好きだけどね。2022/03/21

アイゼナハ@灯れ松明の火

28
東の本田平八郎忠勝、西の立花左近将監統虎(宗茂)と秀吉から激賞された西国の名将の物語。関ケ原浪人時代のエピソードなどから勝手に陽性のキャラづけをしていたので、タイトルの『孤』の字にやや異和感を感じておりましたが…義父である立花道雪や姉さん女房との関係をこう解釈するって考え方もあるのか、と興味深く読ませてもらいました。ただ、家臣団とはもう少しざっくばらんな関係だったんじゃないかなぁという個人的なイメージが強すぎて…浪人時代のエピソードにも触れてもらえると有り難かったかな?2012/11/24

タカボー

10
戦国武将最強とも言われる立花宗茂のことを知りたくて。九州の武将をほとんど知らないのでためになった。九州の地理感がないから地図が欲しい。序盤はマスオさん状態でむしろ最弱なんだけど、家臣の信頼を掴んでいくところと、対島津の籠城戦のところが成長物語で良い。ただ義父道雪、正室誾千代と心が通っていない感じがスッキリしない。2021/04/10

円盤人

7
『立花宗茂と立花道雪』『まりしてん誾千代姫』に続く宗茂3冊目。両者で空気的存在だった大友家が大きく関わってくる。器量を買われたわけではない養子の立ち位置、道雪と紹運の違い、相似形を描く道雪と秀吉、旧態然とした価値観の象徴である妻との不仲、譜代の臣を持たぬゆえの秀吉の人たらしなど、独自の視点に説得力がある構成になっているが、宗茂がずっと孤独でビリビリしているため、心地よい読後感ではない。誾千代とは最後に和解するので救いがあるものの、さすがに道雪の妄執は筆が過ぎ、それなしでも十分構成できたろうに……と思う。2020/03/08

わたしは元気

6
知らなかった戦国武将です。 面白かった。2022/05/13

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