内容説明
高円寺のアパートでつましく暮らす青年・鬼龍浩一。奈良に本宮をいただく鬼道衆の末裔として、秘密裏に依頼される「亡者秡い」を請け負っている。今回頼まれたテレビ局のお秡いも、そうした数ある依頼の一つのはずだったが…陰の気うずまく東京で浩一が挑む、最強の亡者とは!?「秡師・鬼龍光一」の原点となる伝奇エンターテインメント。
著者等紹介
今野敏[コンノビン]
昭和30年、北海道三笠市生まれ。その執筆範囲は、警察小説、ハードボイルド、アクション、伝奇小説、SF小説など幅広い。平成十八年度吉川英治文学新人賞を『隠蔽捜査』で、平成二十年度山本周五郎賞、日本推理作家協会賞を『果断―隠蔽捜査2』で受賞。空手の源流を追求する、「空手道今野塾」を主宰する(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
パンダCRZ
29
★★★・・ 3/5 鬼龍シリーズの元になった作品らしい。鬼龍シリーズを読む前に読んでみた。読みやすく設定も面白く結構スラスラ読めた。面白そうなんでシリーズも読んでみたい。2018/09/29
gonta19
25
2011/5/25 Amazonより届く。 2012/6/7〜6/8 祓師・鬼龍光一シリーズの原点となった旧刊の再文庫化作品。今野さんの初期作品の王道である、伝奇歴史、格闘技、美女、エロが全て登場。これも初期作品に良く見られる傾向だが、これらの要素が、ストーリーはさておいておざなりに提示されている。サラッと読めるので良いのであるが、ただそれだけ、といえばそれだけ。売れっ子となった今なら、売れるだろうが、当時はやはり厳しかったのではないだろうか。2012/06/08
mitsuru1
10
最近の警察小説に登場していた鬼道衆の鬼竜浩一の話。半村良か夢枕獏の伝奇小説みたいです。陰の気により亡者になった人を祓い陰陽のバランスを取り戻す話。やはり近年の警察小説の方が巧いし面白いかな。実はこれ図書館で借りた22年前の角川ノベルスでした。図書館恐るべし。2016/04/21
mah2045
8
幻想・怪奇・ファンタジーは大好物。とても面白かったです。ただ、まだまだ鬼龍の魅力にはまりきれません。2019/08/18
sarie
7
鬼龍シリーズの原点となる作品。警察との絡みのない分、恋要素を入れた感じでした。シリーズのほうでは確実に廃人になっている亡者でも、普通に記憶をなくしただけで元に戻っているところなど結構違いがあり、主人公の性格も軽くなっているというか、良く言えば人間味があるというか。違和感を感じながら読み進めましたが、読み易く楽しめました。2015/10/02