中公文庫
小説のゆくえ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 381p/高さ 15cm
  • 商品コード 9784122046665
  • NDC分類 914.6
  • Cコード C1195

内容説明

小説に未来はあるか―。SFからメタフィクションまで、文学表現の可能性を追求し続けながら、残された“未開拓地”を示唆する「現代世界と文学のゆくえ」ほか、断筆宣言後に綴られたエッセイ百篇の集成。永遠の前衛作家が贈る現代文学への熱きエール。

目次

1 現代世界と文学のゆくえ
2 表現の自由に関する断章
3 予想がつかぬ意外性
4 すぐそこにある豊饒
5 時代を見る眼と通時性
6 「悪魔の辞典」新訳の悪夢
7 約1トンのコーヒー
8 筒井家覚書
9 映像化された哲学的思考

著者等紹介

筒井康隆[ツツイヤスタカ]
昭和9年(1934)大阪市に生まれる。同志社大学で美学を専攻。昭和35年SF同人誌『NULL』を主宰、本格的創作活動に入る。昭和56年『虚人たち』で泉鏡花賞、昭和62年『夢の木坂分岐点』で谷崎潤一郎賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

優希

67
断筆宣言後に書かれたエッセイの集大成でした。これを読んで、改めて筒井サンは前衛作家だと思わされます。現代文学を彼なりに真摯に考え、憂いているのが伝わりました。文学の終わりが見えている時代、筒井サンの考え方はある種の危機的勧告のように思えます。文学の力を信じきっているからこその考えにただ感嘆するばかりです。2015/10/28

K

2
評論、エッセイ(93〜03年に書かれたもの)が約100篇収録。筒井作品は今まで小説ばかりで、評論読むのは初めてだったけど、最後まで楽しく読み進められた。やっぱりこの人の書く文章好きだなあ2018/01/13

四四三屋

1
筒井康隆という作家はつくづく文学の力を信じている人だなあ、と改めて思った。勿論筆者の主張を鵜呑みにはできないが、その姿勢が素晴らしい。2013/12/02

トゥクトゥク

1
考えさせられるというか、考えなければいけないなあという気にさせられる一冊。いまの若手作家ははたして、文学についてこれほどまで考えて、憂いているのだろうか。文学の終焉と言われる時代に、筒井康隆の一挙手一投足は明るい創作意欲と激しい危機意識の両方を提供してくれる。2013/09/22

Minoru Kakegawa

0
この人の本を読むたびに「本当に凄い人だ!」と思ってしまいます。2014/09/14

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