中公文庫
チャイ・コイ

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  • サイズ 文庫判/ページ数 178p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784122044982
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C1193

出版社内容情報

一人旅で訪れたベトナムで「私」は恋に落ちた。この男と寝たい、という狂おしい想いを恋と呼ぶならば。サイゴン川のほとりで、つかの間溺れた性愛の物語。第二回婦人公論文芸賞受賞

内容説明

ひとり旅で訪れたベトナムで、私は恋に落ちた。この男と寝たい、という狂おしい思いを恋と呼ぶならば。サイゴン川のほとりで、ホテルの部屋で、互いを求め合う淋しい男女の物語。選考委員の圧倒的な支持を得て、第二回婦人公論文芸賞を受賞した話題の意欲作。

著者等紹介

岩井志麻子[イワイシマコ]
1964年岡山県生まれ。99年、短篇「ぼっけえ、きょうてえ」で第六回日本ホラー大賞を受賞。翌年、同作を含む短篇集『ぼっけえ、きょうてえ』で第十三回山本周五郎賞を受賞。2002年、『チャイ・コイ』で婦人公論文芸賞、『自由恋愛』で島清恋愛文学賞を受賞
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ヴェネツィア

293
女性作家による女性視点の官能小説。恋愛感情は一切廃されており、純粋な欲情からなるという点で、まさに特異だ。舞台はホーチミン。ここに見られる構図は、かつての宗主国フランスと植民地ベトナムそのものの、幾分かは形を変えた再現だ。『エマニュエル夫人』や『ラマン』のけだるさを想起させるという点においても。たしかにセックスもまた文化である。日本の男たちの淫猥で頽廃を孕んだセックス、そしてヴェトナム青年の純朴なそれ、となんだかステレオタイプなのは筆者のここでの限界か。日本とヴェトナムとの経済力の差に依存していることも。2016/11/04

Shoji

69
私は官能的な物語が大好きだ。エロいの大好きだし、痛いのとか汚いのとかグロいのも好きだったりする。 でも、この『チャイ・コイ』は私にはイマイチだった。 登場人物に感情移入しなかった。 共感もしなかった。 そもそも、ベトナムの愛人とのセックスが妄想なのか現実なのか、私の読解力ではグレーのままだ。 消化不良でした。2017/01/08

takaC

13
手放しで称賛するほどの作品とは思えない。(のは、自分が女性ではないから?)2009/10/01

ぼぶたろう

10
すごく良かった。言葉にしたくない不思議な余韻に浸っています。なんだかすぐに次の本を手にできない、そんな作品。2016/12/26

ももみず

10
ホーチミンで出会った現地の若者との肉欲に溺れる、女流小説家のお話。文体との相性が悪かったせいか、残念ながらあまり夢中になれなかった。性描写が抑揚に乏しく、絶頂に至る際の絶頂感がイマイチ伝わってこないというか。このダラダラとした性描写は、ホーチミンの湿っぽさをも表現しているのかもしれないけれど、でもやっぱり退屈だったなあ。2014/09/14

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