出版社内容情報
米ソ冷戦の結果、安保体制を代償として講和・独立を獲得した日本は、戦後二〇年にしてようやく国家的自立への自信を持ち始め、国際的役割を模索する。
内容説明
米ソ冷戦の結果として安保体制を代償に、日本は講和独立を獲得。国家的自立の道を歩み始めた。だが1960年、“日米安全保障条約改定”を機に、安保反対闘争が一気に激化。岸内閣は国会に警察官を導入、強行裁決を行なった。この未曾有の騒動に内閣は総辞職、代わって池田内閣が成立。以後日本は、急速な経済成長を遂げ、大きく社会変貌していく。
目次
序章 もはや戦後ではない
第1章 安保条約改定へ
第2章 高度成長時代
第3章 『戦後』は終った!
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
どぶねずみ
23
伊沢君が新装版の広告塔であるという単純な理由から読み始めた本書、中公文庫の『マンガ日本の歴史』もいよいよ最終巻。団地、家電の登場は戦後日本経済の回復の早さ。新しい成長に向けて疾走。日本文化の米化が起こり、大衆消費ブーム。日米安全保障条約は相互協力、対等の立場で協力。物価上昇、賃金上がる。人口の都市集中が加速し「通勤地獄」が深刻。高度成長は多くの「公害」を生んだ。1964年、東海道新幹線開業。1965年、沖縄返還。ベトナム戦争長期化、中国は文化大革命。昭和43年、川端康成が日本初のノーベル文学賞。大学紛争。2022/05/10
Munedori
2
時系列ではなく、むしろ遡っていきたいとおもったので、最初に購入。昭和30年代から昭和50年代頃までの流れがつかめた。特に、鳩山、岸、池田、佐藤、角栄までの15年ほどの間の激動ぶり。当時に比べ、今は政治も国民もパワーがなくなったように思えたのはなぜだろうか。冷静になっただけならいいのだが…2015/08/08
greenman
2
日米安保条約に反対する学生と国家権力がまともにぶつかる。進む技術開発と国土発展により、もはや戦後ではなくなる日本経済。1972年にようやく実現する沖縄返還。2011/11/24