中公新書ラクレ<br> 老いと孤独の作法

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中公新書ラクレ
老いと孤独の作法

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  • サイズ 新書判/ページ数 251p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121506337
  • NDC分類 159
  • Cコード C1295

出版社内容情報

日本人の伝統的な死生観をさぐり、老い方の作法を考える。人生の後半期をどう生きるかを模索している人たちへのヒントが満載。

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
著・文・その他

内容説明

人口減少社会、高齢社会を迎えたいまこそ、人間の教養として、「一人で生きること」の積極的な意味と価値を見直すべきときではないか。歴史を振り返れば、この国には老いと孤独を楽しむ豊かな教養の伝統が脈打っていることに気づくだろう。西行、鴨長明、芭蕉、良寛、山頭火…。宗教学者として、日本人のさまざまな生と死に思いをめぐらせてきた著者が、みずからの経験を交えながら、第二の人生をどう充実させるかを考える。

目次

1 生老病死を見つめる(第二の人生を林住期と遊行期に分ける;一人で生きることの意味と価値 ほか)
2 「平成」の終わりに(二つの神話的物語とそれぞれの戦略;無常を受け入れてきた日本人の死生観 ほか)
3 天皇の「退位」を考える(退位表明に宿る「死と再生」の叡智;「退位」と文明化された「王殺し」 ほか)
4 司馬遼太郎の足音に耳を澄ます(街道を歩け、世界の街道を歩け;文明の「無常」ということ ほか)

著者等紹介

山折哲雄[ヤマオリテツオ]
1931年生まれ。東北大学文学部卒業、同大学院文学研究科博士課程単位取得退学。宗教学者。国立歴史民俗博物館教授、京都造形芸術大学大学院長、国際日本文化研究センター所長などを歴任(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

岡本正行

82
 再読、定年退職して、何をなすべきかまだ迷っていたころ、新聞で、山折先生の講話予定があるのを知って、電車に揺られて西宮(兵庫県)まで聞きに行った。まだコロナ以前の頃である。親鸞や西行の話、訥々とお話しされていた。その後、私は、日本文学、古い時代のことに興味を持ち、とりあえず図書館にあった梅原猛の全集(小学館)をすべて読んだ。それが図書館本を読みふける始りだった。それから様々に著作家の全集を読んだ。まだ日本が中心、外国の全集も読んだ。できれば原語も読みたい。光あるうちに進め。2024/02/22

kawa

27
様々なところで執筆された評論をまとめているので、本のタイトルの割には、論じる内容が広範で突っ込み不足感が残るのは残念かな。極東軍事裁判でのB,C級戦犯の寄り添った教誨師の田嶋隆純氏や司馬遼太郎に関する記述等興味深い項目も多いので、それぞれ掘り下げた続編を読みたい。2019/01/24

岡本正行

19
淡々とした哲学者の老境への人生論。僧侶の家に生まれ、哲学者となって仏教研究、当方苦に生まれ育ち、学び、京都の文化、東京での活動、仏教は形式的には日本に根付いているとは思う。純日本的な仏教。いまだにお経の意味、まったくわからない。聖書は各国語に訳され、日本語もある。お経は漢字、ただ棒読み。インドのサンスクリット語など、超専門的な仏教学者ならともかく、卒塔婆に書いてあっても、解る人いるのかなって思う。葬式や禅は、そこそこ一般的だが、それが宗教かというと疑問あり。良い本であった。親鸞や西行がごひいき、文学ですね2022/09/19

ブルーハート

4
山折さんのつれづれなる呟き。タイトルから期待したものではなかったが、こういうことについては期待する方が間違っているのかもしれない。2018/11/11

良さん

2
人生百年時代をどう生きるか、の心の持ちようを語る好著。一言で言えば、芭蕉の「軽み」ということだと思う。軽くすることが逆に重み、深みにつながっていくとは面白い。 【心に残った言葉】『マヌ法典』の「四住期」…「学生期」「家住期」「林住期」「遊行期」(14頁)/日本の歴史をつぶさに眺めてみると、随所に第二の人生を上手く生きた人物がいる。たとえば、西行、雪舟、芭蕉、一茶、良寛などである。(16頁)2019/07/04

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