出版社内容情報
2019年、江戸時代の光格天皇以来、200年ぶりの譲位が行われる。長い天皇の歴史のなかで、「上皇」という存在は、どのような政治的、制度的、社会的な役割を担ってきたのか? その誕生から今日まで、歴史のなかの上皇を、第一人者の人気歴史学者が徹底解説する。
本郷和人[ホンゴウカズト]
著・文・その他
内容説明
外国では、退位した王・皇帝に特別な呼称は用いない。ところが日本では、退位した天皇は「上皇」と呼ばれ、ときに政治の実権を掌握してきた。上皇による政治=「院政」という言葉は、引退しても権力を手放さない実力者のあり方を指す表現にもなっている。では「上皇」とは、どのような存在だったのか?二百年ぶりの天皇譲位を前に、上皇の歴史を辿り、現代における天皇・皇室、そして日本と日本人を考えるための視座を提示する。
目次
第1章 「ヤマト」の時代~平安朝
第2章 上皇による専制―白河・鳥羽・後白河
第3章 専制からシステムへ―承久の乱がもたらしたもの
第4章 朝廷と幕府―後嵯峨上皇の院政を例に
第5章 古文書から読み解く院政―官宣旨から院宣へ
第6章 上皇による徳政の変容―両統迭立期~南北朝
第7章 存在を脅かされる天皇・上皇―バサラ・義満・信長
第8章 権威としての復活
終章 近代天皇制の中で―終身在位する天皇
著者等紹介
本郷和人[ホンゴウカズト]
1960年、東京都生まれ。東京大学史料編纂所教授。文学博士。東京大学、同大学院で、石井進氏、五味文彦氏に師事。専攻は日本中世政治史、古文書学。『大日本史料』の編纂に携わる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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