出版社内容情報
長期にわたって停滞を続ける日本経済。産業革命を経験することなく短期間で高度経済成長を実現したにもかかわらず、混迷から抜け出せないのはなぜか。本書ではその解明のために歴史を繙き、経済システムを支える日本人の「資本主義の精神」を探究。強欲な金儲け主義への嫌悪感、ものづくりや品質の重視、個人主義ではなく集団行動の重視など、欧米はもとより、中国・韓国など東アジア諸国とも異なる特質を明らかにし、現代日本のシステム改革への道筋を示す。
寺西重郎[テラニシジュウロウ]
著・文・その他
内容説明
長期にわたって停滞を続ける日本経済。混迷から抜け出せないのはなぜなのか。本書では、その解明を歴史に求め、経済システムを支える日本人の「資本主義の精神」を探究する。強欲な金儲け主義への嫌悪感、ものづくりへの敬意や高品質の追求、個人主義ではなく集団行動の重視など、欧米はもとより、中韓など東アジア諸国とも異なる特質を明らかにする。そのうえで現代日本の経済システム改革への指針を示す。
目次
第1章 イギリスと日本の近代資本主義(グローバル資本主義と精神の相克;制度、技術、精神 ほか)
第2章 資本主義の精神の宗教的基礎(宗教と経済行動;鎌倉新仏教の革新 ほか)
第3章 高度成長期としての江戸時代(生産力の拡大と商業の発展;仏教が支えた資本主義の精神 ほか)
第4章 西洋との出会い(産業革命なき経済成長;戦後的対応とグローバリズム)
第5章 異種精神の相克と共存の時代へ(三つの資本主義の精神;日本型システムの可能性)
著者等紹介
寺西重郎[テラニシジュウロウ]
1942年(昭和17年)、広島県に生まれる。一橋大学大学院経済学研究科博士課程修了。経済学博士。一橋大学経済研究所教授・所長、同大学副学長、日本大学教授などを歴任。一橋大学名誉教授。2009年紫綬褒章受章、2014年日本学士院賞受賞、2016年瑞宝中綬章受章。専攻、金融論、日本経済論。著書『日本の経済発展と金融』(岩波書店、1982年。日経・経済図書文化賞、エコノミスト賞受賞)『経済開発と途上国債務』(東京大学出版会、1995年。アジア経済研究所途上国研究奨励賞受賞)ほか(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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