中公新書<br> 山岳信仰―日本文化の根底を探る

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山岳信仰―日本文化の根底を探る

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  • サイズ 新書判/ページ数 305p/高さ 18cm
  • 商品コード 9784121023100
  • NDC分類 163.1
  • Cコード C1214

内容説明

個性豊かな山々に恵まれた日本人の精神文化の根底には、山への畏敬の念が息づく。本書は山岳信仰の歴史をたどりつつ、修験道の成立と展開、登拝の民衆化と女人禁制を解説。さらに八つの霊山の信仰と祭祀、神仏分離後の状況までを詳解する。長年、山岳修験研究に携わってきた著者による決定版。

目次

序章 山岳信仰とは何か(山への畏敬と神聖化;神仏習合の思想;農耕民の山の神 ほか)
第1章 出羽三山―死と再生のコスモロジー(東北の仏教と修験;三山の由来;修験の根拠地・羽黒山 ほか)
第2章 大峯山―修験道の揺籃の地(吉野山と山上ヶ岳;金峯山と役行者;修験道の本尊・蔵王権現 ほか)
第3章 英彦山―西日本の山岳信仰の拠点(天下に抜きん出た霊山;開山伝承;仏教伝来以前 ほか)
第4章 富士山―日本人の心のふるさと(日本の最高峰;古代の富士山;噴火の歴史 ほか)
第5章 立山―天空の浄土の盛衰(古代の立山;錫杖の発見;山の神と仏 ほか)
第6章 恐山―死者の魂の行方(独自の景観;恐山の歴史と伝承;江戸時代の死者供養 ほか)
第7章 木曽御嶽山―神がかりによる救済(噴火以前;峰と池と滝;中世の諸相 ほか)
第8章 石鎚山―修行から講へ(そびえたつ岩峰;開山伝承;山麓寺院の開基伝承 ほか)

著者等紹介

鈴木正崇[スズキマサタカ]
1949年、東京都生まれ。慶應義塾大学経済学部卒業。同大学大学院文学研究科博士課程修了。1996年より慶應義塾大学文学部教授。文学博士(慶應義塾大学、1995年)。専攻は文化人類学・宗教学・民俗学。2011年より日本山岳修験学会会長。日本山岳会会員。著書『スリランカの宗教と社会』(春秋社、1996、慶應義塾賞)、『ミャオ族の歴史と文化の動態』(風響社、2012、木村重信民族藝術学会賞)ほか多数(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

HANA

50
題名から山岳信仰についての概論的なものを想像していたのだが、出羽三山や石鎚山、富士山といった各地の歴史や行事を解説したものであった。それでもこう並んで書かれていると、各地の差異と共通点から山岳信仰の何たるかはおぼろげながら見えてくるようにも思える。共通しているのはやはり基盤としての修験道や廃仏毀釈の影響の大きさ等かなあ。行事を見ていると以前読んだ修験道の根本は生まれ変わりである、という論がしっくり来るし。ともあれ近代登山とは別の一面、日本人が仰ぎ見てきた山とそのこれからを非常に気にさせられる一冊だった。2015/04/27

AICHAN

48
図書館本。出羽三山、木曽御嶽、英彦山、富士山、恐山…と全国の主要な霊峰を取り上げ、日本における山岳信仰を詳説する。まさしく詳説。よくまあここまで調べたと感心するくらい詳しく解説している。立派。古来から日本人は山を尊崇し恐懼し信仰心を持って山と接してきた。その山の中でも特徴的な山は霊峰として崇め恐れた。海浜にはそういうことがどうもないようなので、日本人がいかに山を崇め恐れたかわかる。2019/03/14

mahiro

32
八つの霊山を挙げて日本の山岳信仰を語る、古来からの山に対する畏れと感謝に神道と仏教が混合して形成された修験道は盛衰を経て今も残る。女人禁制も女性の地位低下に伴って強められたとか…霊山といってもそれぞれの個性が違う、都の文化と貴族たちも参詣した熊野の山々、東北大震災の後残された遺族が縋った恐山は昔訪れた事があり、観光気分で参っては行けないような神秘的な威圧感を感じた。日本の山々は低い山でも大抵頂きに祠があり、生活に染み込んだ信仰を感じる。2021/09/19

ヒダン

23
面白いか面白くないかについてこれほどまでにこだわった本は初めて。山伏や修験道の拠点となった八つの山における信仰について。様々な資料を読み込んだ成果が分かるような、史実に極めて忠実な叙述である。その黒インクの占める割合は登美彦氏をはるかに凌ぎ、フリガナがなければ読めず、フリガナがあっても意味が分からない単語が毎行のように出てくる。文末が「た」で終わる文が何回続くかにワクワクするのが最大の楽しみ。あとがきで著者が全ての山に登ったと聞いて逆にびっくりした。なぜ自分の体験が文章に現れないのかと。2015/07/15

テツ

22
山岳信仰について。修験者にとって山は記録を積み上げるために踏破するものでも人間の都合が良いように作り変えられるものでもなく、畏怖され祀られる存在だった。時代や宗教観の変容と共に山へ抱く感覚も変わっていくのは当然のことなんだけれど、たまに山奥に一人で訪れたときにふと大いなる存在に抱き包まれているかのように錯覚する瞬間は確かにある。あれが日常的に訪れているのなら、修験道的な世界観が構築されるのも理解出来る気がする。2018/09/15

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