内容説明
戦前の地図では、皇居はほとんど空白地として描かれてきた。戦後の地図にも、不可解な地形が表示されている。わずかに残された地図と空中写真を手がかりに、皇居の建物・地形の変遷を追う。さらに、二三区内にたくさんあった飛行場、開通しなかった新幹線の痕跡、東京駅の場所にかつて存在した刑務所、テニスコートや学校に生まれ変わった射撃場など、東京に残る近代化の名残を新旧の地図とカラー写真で訪ねる、好評第二弾。
目次
1 地図の空白、皇居の謎
2 八つあった御台場
3 海のなかを走る鉄道
4 中央停車場と大手町
5 晴海の万国博覧会
6 幻の新幹線と弾丸列車
7 都会の飛行場の記憶
8 都心からなくなったもの
著者等紹介
竹内正浩[タケウチマサヒロ]
1963年、愛知県生まれ。1985年、北海道大学卒業。JTBで20年近く旅行雑誌『旅』などの編集に携わり、各地を取材。退社後、地図や近代史研究をライフワークとするフリーライターに(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
KAZOO
67
シリーズで出ていて前の本はかなり以前に読んでしまって内容をあまり思い出せないのですが、こちらは都心のなぞということで様々な楽しみがありました。カラフルで写真や昔の地図なども挿入されています。皇居のなぞやお台場が8つもあったとか、新宿駅の地下のなぞとか結構鉄道関連の話もあり楽しめます。2015/08/14
saga
28
江戸城・皇居の絵図は不思議な空白だ。敵は違えど将軍・天皇を守るという意味で肯けるが、その全容を我々一般市民が見ることはできない。まさに地図+空中写真で愉しむしかないものだ。8章のうち3章が鉄道にまつわる話で良かった。価格が上がることを厭わずにカラー版とした出版姿勢に敬意を表したい。2013/09/05
林 一歩
26
定年後、この本を片手に東京を巡りたいと思うが、その時はまた異なる街になっているのだろう。2014/04/06
太田青磁
20
オールカラーの地図を見ながら、東京の地形の豊かさに思わずひきこまれます。鉄道や商店街の盛衰も興味深いです。風景だけでなく近代建築の写真も楽しく、ぶらりと散歩に行きたくなります。2013/09/19
sofia
18
新旧の地図を見比べながらというのは、地図好きにはたまらない。やはり地名は変えずに古いままがよい。お台場、東京駅、都心からなくなったものがよかった。たまにスマホでGoogleの地図も見ながら読み終えた。2014/04/24