内容説明
長びく景気低迷にもかかわらず、平成七年の総理府世論調査では、七割以上の人が現在の生活に満足していると回答した。円高とバブルに苛まれ続けてきた日本経済の現象は変っても、各種の政策を決定するシステムはバブル崩壊後も旧態依然として生き残っている。本書は「生活の数字」を手掛りに、その背後に見え隠れする日本経済の古いシステムと、そこから派生する構造的な問題を国民の視点から問い直し、日本経済の課題を明示する。
目次
生活の数字
古色蒼然とした調査品目のナゾ
曇りはじめた統計の鏡
輸入できない豊かさ
歪んだ医療費のツケ
薬漬けの真犯人
高齢化が増加の主因か?
錆びた鉄路が見てきたもの
誰か乗せ忘れていないかJR
綻びはじめたプール料金制〔ほか〕