出版社内容情報
偶像崇拝なくして歴史はつくられなかった。「普遍」を標榜する神と金と革命思想は、理想を追求する過程で偶像化され共闘や排斥を繰り返す。壮大な歴史から3すくみのメカニズムを解明する
竹下節子[タケシタセツコ]
著・文・その他
内容説明
偶像崇拝なくして歴史はつくられなかった。「普遍」を標榜する神と金と革命思想は、理想を追求する過程で偶像化し、共闘や排斥を繰り返す。壮大な歴史から三すくみのメカニズムを解明し、超克の可能性を模索する。
目次
第1章 キリスト教の神と金
第2章 神と革命
第3章 神・金・革命の三位一体
第4章 近代日本の革命とキリスト教
第5章 東アジアの神と革命
終章 仮置きの神
著者等紹介
竹下節子[タケシタセツコ]
東京大学大学院比較文学比較文化修士課程修了。同博士課程、パリ大学比較文学博士課程を経て、高等研究所でカトリック史、エゾテリズム史を修める。比較文化史家・バロック音楽奏者。フランス在住(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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スプリント
6
東アジアでのキリスト教の普及の過程が詳しく書かれており印象に残りました。特に儒教との関係と、共産主義との関係については知らないことが多く勉強になりました。2018/10/08
takao
2
ふむ2023/02/11
渓流
0
ミスリードさせる翻訳タイトルである。原題の「近代権力の起源と虚構」がひったりの内容。確かに神と金と革命が作った世界ではあるが、終章で筆者が吐露しているように「過去に分断されていた様々な文化圏が望むと望まざるとにかかわらず互いに浸透しあいながら共存する現代社会において、個人や共同体の生き方と普遍的な思想を両立させようと決意した人々や思想の潮流を紹介した」内容である。カトリック史研究家としての思いが詰まった本であり、思弁的な内容であったが面白く読めた。2018/12/05