出版社内容情報
大統領補佐官を電撃辞任!前政権でも国防情報局長を解任された著者が元情報将校の経験から軍弱体化の実態と原因を暴露する問題作。著者は本書を書いた理由を2つ掲げている。ひとつは我々に向けられた戦争を明確に描くこと、ふたつ目は勝利の戦略を描くこと。歴史上、対外戦争を指揮したアメリカ大統領の中で、バラク・オバマは勝利を追求しないはじめての大統領となった。アフガニスタンへの増派、リビアとシリア内戦への限定的介入、ISIS空爆といった軍事作戦のほとんどが勝利とは程遠い、中東への不関与と最終的撤退を目指したものだった。追求すべき最終目的は何なのかを最高指揮官から示されぬまま、派遣された軍は、眼前の標的を攻撃し、テロリストの拠点を襲い、また新たな拠点を探し求めて攻撃を繰り返した。個々の戦闘では、そのほとんどがアメリカ軍の戦術的勝利で推移してきた。しかし、達成すべき戦略目的を曖昧にされたままの軍事活動の継続に勝利は訪れない。イスラム過激派のテロリズムは過去よりも強力となり、西側世界に浸透している。行動を起こさなければ、戦争に敗北するだろう。
内容説明
風雲を巻き起こす著者が、情報将校としての経歴からいままで公にされなかった軍の実情を暴露。ポリティカル・コレクトネスの下に弱体化した軍の再編、同盟国との連携策を提言。
目次
第1章 インテリジェンス将校として
第2章 戦争の遂行
第3章 敵の同盟者たち
第4章 いかに勝利するか
著者等紹介
フリン,マイケル[フリン,マイケル] [Flynn,Michael T.]
1958年ロードアイランド州生まれ。アメリカ陸軍で33年間にわたる軍歴をもち、グレナダ、ハイチ、イラク、アフガニスタンでの作戦に参加。特に9/11後のグローバルな対テロ戦において中央軍司令部、統合特殊作戦司令部、アフガニスタン国際治安支援部隊司令部のインテリジェンス部長として情報作戦の指導にあたり、2012年に国防情報庁(DIA)長官に就任した。その間、マクリスタル将軍、ペトレイアス将軍、マレン提督と共に作戦に従事し、クラッパー国家情報長官など政府高官とも親交を深めた
レディーン,マイケル[レディーン,マイケル] [Ledeen,Michael]
1941年カリフォルニア州生まれ。民主主義擁護財団(the Foundation for Defense of Democracies)の研究員を務め、イラン、イラク、テロリズムを中心とした国際安全保障を専門とする。ウィスコンシン大学から近代ヨーロッパ史・思想史で博士号取得。レーガン政権期における国務長官特別顧問および国防省、国務長、国家安全保障会議(NSC)のコンサルタントを務める
川村幸城[カワムラコウキ]
慶應義塾大学卒業後、1995年陸上自衛隊に入隊。2005年第49期指揮幕僚課程修了後、北部方面総監部防衛部(2005~2007年)、陸上幕僚監部防衛部(2007~2012年)を経て、防衛大学校総合安全保障研究科後期課程にて博士号を取得(安全保障学)。2015年より2017年3月まで防衛省防衛研究所理論研究部社会・経済研究室に所属。現在、沖縄地方協力本部募集課長(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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