昭和十八年の冬 最後の箱根駅伝―戦時下でつながれたタスキ

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  • サイズ B6判/ページ数 317p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120048937
  • NDC分類 782.3
  • Cコード C0075

内容説明

今日の隆盛の陰に、「生」と「死」の染み込んだタスキがあった…戦時下の中断を乗り越え、なぜ復活できたのか?「幻の大会」という虚像を排し、生き証人や関係者への取材で新たな史実を掘り起こす。

目次

第1章 箱根駅伝の誕生と中止(箱根駅伝の父・金栗四三;箱根駅伝の誕生 ほか)
第2章 最後の箱根駅伝―往路(一一校の出場校;青山学院陸上競技部の発足 ほか)
第3章 最後の箱根駅伝―復路(成田静司の挑戦;箱根神社からのスタート ほか)
第4章 大会復活―戦後の歩み(復活への第一歩;インカレの開催 ほか)

著者等紹介

早坂隆[ハヤサカタカシ]
1973年、愛知県出身。ノンフィクション作家。『昭和十七年の夏 幻の甲子園』(文藝春秋)で第21回ミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。日本文藝家協会会員(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

り こ む ん

39
前回読んだ本より、内容が良かった。本人の写真と当時の写真もあり、分かりやすく、復活の大会の詳細もこちらの方が詳しい。戦時下、奪われた青春と一言で言ってしまえば簡単だけども、当時の彼らは、戦争が正義であり、ただただ純粋に国を家族を守る思いも、大会にかける思いも変わらない。死を覚悟し、最後の箱根駅伝を力走する。今の感覚からはバカな戦争がすべてを奪ったとは思うのだけど、当時の彼らは本気ですべてをかけて、駅伝を戦争を走りきっていたのだと思う。箱根駅伝という大会は、本当にすごい大会だと思う。2016/12/25

0717

15
この駅伝が終わったら次は戦争、陸上競技なんか二度とやれない、これが最後だ。最後の箱根駅伝と呼ばれる昭和十八年大会の往路と復路を、区間ごとの出来事、走者の生い立ちやその後、箱根にかける思いを再現した作品。多くは箱根を最後に学徒出陣し、戦地に赴くことになる。箱根駅伝の始まりから、戦後の復活まで良く分かりました。当時は「ハリマヤ足袋」、「金栗足袋」と呼ばれる足袋の様な靴で走っていたんですね。2017/02/26

わんつーろっく

5
戦中戦後途切れていた箱根駅伝が、どんな思いで最後の大会として軍部と交渉し計画されたのか、走るための足袋もお腹を満たす食料もままならない中での熱戦、またその大会を最後に戦地へ出向いた選手たちのその後も丁寧に掘り起こされている感動の記録。タスキの重みとは、ひとつの大会、ひとつの大学だけをつなぐものではなく、先人たちの無数の哀歓が詰まっていることに深く共感。今日の読売新聞の夕刊に「戦時中つないだタスキ」1943年の写真みつかるという記事。この大会が青山学院の初出場だったことも知れてよかった。2017/01/31

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