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  • サイズ A5判/ページ数 444p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120046773
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

内容説明

自分が勤める製薬会社の製品が、相次ぐ転落死亡事故に関わっている?副社長直々に調査を命じられた槇田は、各地の警察に赴き、密かに自社製品の使用履歴を調べる。経営不振で外資企業と合併交渉中の長原製薬にとって、この時期の不祥事は致命的だった。槇田は被害者家族の口を金で封じるという業務を任されるが、そこに過去の公害事件が再燃してきて…。警察小説の旗手が挑む、企業に人生を捧げた者の闇。

著者等紹介

堂場瞬一[ドウバシュンイチ]
1963年生まれ。茨城県出身。青山学院大学国際政治経済学部卒業。2000年秋『8年』にて第13回小説すばる新人賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

ミカママ

124
へぇ、企業の事故隠蔽か、堂場さんも面白いところに着眼したわね、ということで一気読み。この作家さんは常にリーダビリティを意識してくれているのか、場面の移り変わりや、人物描写がとても丁寧。ラストもおそらくすべての読者が納得できる方向で。エンタメ作品としても上級です。2015/07/03

じいじ

81
「暗転」につづく堂場氏の社会派小説を余韻にひたりながら読み終えた。薬品の公害問題をテーマにした昏い重い内容だったが、読み応えがあって面白かった。過去に水俣病、イタイイタイ病など四大公害訴訟が話題になり世間を不安に陥れた。しかも、この手の裁判は気の遠くなるくらい年月がかかるのが現実。今作の実利的な結末が素晴らしくて、納得した。「社会に対する正義は、会社にとっては悪である」とひたすら隠蔽工作に走る企業を改心させた主人公青年、弁護士、医師を称賛したい。堂場氏の人の心を丁寧に描いた社会派小説もっと読みたくなった。2015/12/07

それいゆ

77
40年前の話がメインだけあって何となく古くさい雰囲気いっぱいでした。新たな欠陥薬事件の顛末が不透明で中途半端な形で終わってしまいます。話は面白いのですが、なぜか読むのに時間がかかり、眠気と格闘しながらの読了でした。2015/04/19

ゆみねこ

73
製薬会社の広報部の若手社員槙田が、副社長の特命を受けて秘密の任務を担う。会社には大きな秘密があり、真実を知った槙田は大きく悩み苦しむ。会社を守るべきか、正義に生きるべきか。40年前の公害事件も絡み、重く苦しい読み心地でしたが先が知りたくて一気に読破しました。「暗転」に次いで社会派の堂場さん、こちらも中々良かったです。お勧め。2016/01/05

ナミのママ

70
【原作週間@月イチ】社会派小説か企業小説になるのか。堂場さん、こういうものも書かれるのですね。企業物は政治・経済の背景やら、肩書きのつく登場人物が多くて、どうも頭を悩ますものが多いのですが、これはとても読みやすかったです。といっても、内容は重くて、考えさせられます。企業人であるか、人として生きるか・・そんな深い意味を感じながら読了しました。2016/02/26

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