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自閉症遺伝子―見つからない遺伝子をめぐって

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  • サイズ B6判/ページ数 237p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784120045288
  • NDC分類 493.937
  • Cコード C1047

出版社内容情報

原因遺伝子が特定されないまま、子供が自閉症か診断するキットが市販された。遺伝子ビジネスの実態を科学の目で検証し、警鐘を鳴らす。

内容説明

自閉症という深刻な疾患の遺伝的背景を出発点に、最新の遺伝医学やバイオ企業について紹介・解説。近年、遺伝子診断は、メディア的にも、法的にも、倫理的にも、話題となることが多い。本書は、自閉症の遺伝子診断検査を開発した医薬品ヴェンチャーと、検査自体の信頼性を問題にした著者との対決の記録でもある。

目次

驚きの記事
遺伝学と精神医学の腐れ縁
証拠に基づいて判断しよう!
自閉症の概観―症状と原因
自閉症を取り巻く環境―治療法
アンテグラジャン社の反撃
思いがけない招待
ゲノミクスの第二の息吹
自閉症の新たな遺伝子
自閉症市場
アンテグラジャン社を再訪
無駄な進歩か
自閉症は遺伝学で解決できるか

著者等紹介

ジョルダン,ベルトラン[ジョルダン,ベルトラン] [Jordan,Bertrand]
1939年、フランスのエヴルー生まれ。分子生物学者。国立科学研究センター(CNRS)の研究部長を務めた。遺伝子およびゲノムをテーマとする学術論文を多数発表。現在、数多くの国際組織のメンバーであり、フランスおよび外国のバイオテクノロジー企業のコンサルタントを務める。一般書も多数あり啓蒙活動にも力を注ぐ

林昌宏[ハヤシマサヒロ]
1965年、愛知県生まれ。立命館大学経済学部卒業。翻訳家として多くの話題作を提供(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

オカヤン

4
訳本。自閉症の遺伝子検査がフランス(アンテグラジャン社)で2006年に発売される予定だった。。今も兄妹に自閉症がある場合検査できる場合もあり。ただ、100%ではない。。筆者は懐疑的で、その歴史を整理し自分でも取材したものを求められている。事実として、一卵性双生児の自閉症の一致率は高いから なんらかの遺伝子が関係している可能性が高い。1000個程度の遺伝子が関わっている可能性があるが、症状がそもそも複雑で、はっきりしない。。 前立腺癌のPSA検査も取り上げられる。検査の意味を考えさせられた。2021/07/15

海野藻屑

2
自閉症の子供にとって親とは世界とつながるために必要な存在なので親は子供にとってなにが必要なのか考えなくてはいけないと思った。2017/06/18

小鳥遊小鳥

2
サブタイトルにもある通り、「自閉症遺伝子が見付かった」という報告が書かれた本ではありません。自閉症の原因は遺伝によるところが大きいという説が有力になっている現在でも、原因遺伝子は解明されていないのですね。私としては、「親の養育態度のせいではない」という説明に留め、遺伝子のどこが問題なのかは敢えて明らかにしない方が良いようにも思います。原文もそうなのかもしれませんがこの手の本の割に三点リーダが多用されている点は読んでいて気になりました。原文がそうだったなら、訳出する時に削っても良かったのではないかと。2015/12/01

じゃすみん

2
みつかったの?と、読んでみたら逆で、原題直訳は「みつからない自閉症遺伝子」でした、驚いたw  遺伝子診断キットを売りたい企業。低精度を糾弾し訴訟を受ける著者。 確かに、幼児相手に自閉症「だ」も「でない」も、誤診断の影響が大きすぎる割に精度が低過ぎです。  研究成果のあがらなさに「自閉症は存在しない」と企業トップが逆ギレるところで笑いました。そして行動療法は効果がある、と。よしよし。やってて良かった。2014/03/11

massda

1
フランスでは今だに自閉症の原因は母子関係にあると考えている医療従事者がいて、患者を凍ったバスタオルでくるむという拷問みたいな治療がマジで実施されている、というのが本書を読んで一番びっくりした点でした。そんな国の学者が書いた本を読んで大丈夫か自分、と心配になりました………。自閉症の遺伝子研究の現状とかバイオベンチャーの内幕に関する記述は、まあそうだよね、って感じ。臨床検査の値段は日本ではかなり低めに抑えられているので、著者の懸念はそのまま当てはめることはできないかも。2013/12/19

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