出版社内容情報
ルールより常識を、付和雷同は道を閉ざす、運に向き合う訓練を……人生を無駄にしないための全八章。
恐るべきは、「精神の貧困」である。ルールより常識を、付和雷同は道を閉ざす、運に向き合う訓練を……。常時にも、非常時にも生き抜くために、確かな人生哲学と豊かな見聞をもとに語りつくす全八章。
内容説明
人生を無駄にしないために必要な足場、それが人間の基本である。末端ばかりを大切にする時代にあって、それがなければ、周りに流され、やがては自分を失い、死んでしまうこともある。ルールより常識を、附和雷同は道を閉ざす、運に向き合う訓練を…常時にも、非常時にも、どんな時代でも生き抜くために、確かな人生哲学と豊かな見聞をもとに語りつくす全八章。
目次
第1章 人間本来の想像力とは
第2章 「乗り越える力」をつける教育
第3章 ルールより人としての常識
第4章 すべてのことに両面がある
第5章 プロの仕事は道楽と酔狂
第6章 ほんとうの教養
第7章 老・病・死を見すえる
第8章 「人間の基本」に立ち返る
著者等紹介
曽野綾子[ソノアヤコ]
1931(昭和6)年東京都生まれ。作家。聖心女子大学卒。1979年ローマ法王よりヴァチカン有功十字勲章を受章、2003年に文化功労者。1995年から2005年まで日本財団会長を務めた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
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感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。
アキ
94
2012年出版。本棚整理目的。すべてのことに両面がある。プロの仕事は道楽と酔狂。修羅場は人を育てる。教養とは肝の据わり方。不平等は当然である。など著者の文章を読むと、背筋が伸びる。戦争の経験からの言及が度々見られる。「乗り越える力」をつける教育とは、悪い状況を与えることだが、それができないからこそ親としてのジレンマがあるのです。2022/07/18
Miyoshi Hirotaka
44
人間の基本とは何か?それは自分で考えて、自分で判断し、自ら行動する能力、それを訓練する意思の力。これがないと周囲に流され、自分を失い、死ぬことすらある。これは、個人だけの問題でなく、会社組織、地域社会、国家にも当てはまる法則だ。日本人は戦後社会で「安心」をエサに甘やかされたが、戦後の教師が全く教えてこなかった美徳、忍耐力、冷静さなどが民族の心に奇蹟のように残っていたことが先の大震災で明らかにされた。常時だけでなく非常時にも対応できるためには、濃密な人生体験とそれを支える道徳という人間性の基本が必要だ。2013/09/18
黒頭巾ちゃん
33
団塊の世代以上がターゲットです。ということは、そこが共感できるということです。逆に違う世代は、団塊の世代以上の考えを知ることができる本です。思想は昭和です(~_~;)お金では、貯蓄>自己投資、など。今の20代への説教?やマスコミへの批判はしっかり?しています。出版社的には、団塊の世代以上をターゲットにすると売れるので、仕方ないですね。ただ、今の日本の礎を作ったのは、団塊の世代です。それが、「人間の基本」のあり方であるかどうかは人によって解釈が違うのではないのでしょうか?2013/07/20
Willie the Wildcat
32
人間”味”。本能、本質。持って生まれた五感を研ぎ澄ます。善悪、本音と建前・・・。世の中、そして、自分自身の”表裏”を理解。培った軸を基点に、個性を伸ばす。多少表現が辛らつなのは、現代日本への励ましを含めた提言。「不平等は当然」には同感。ただし、「常に平等である必要は無いが、筋が通ること」と解釈。『道楽』と『酔狂』の定義も興味深い。いつもながら歯切れがいいですね!なお、本題から外れるが、著者や遠藤周作氏が東京オリンピックの記事を書いていたことも印象深い。2013/02/27
James Hayashi
28
あまり参考にならず流しよみ。ただ囚人を尖閣諸島などに囚人を送り込むという考えは面白いと思う。無人島と有人島では攻めにくさは断然違うだろうし、陸から遠く離れた小島なら監視も少なく経費が少なく上がるかも。2018/09/27