内容説明
広すぎる、多すぎる、くたびれる―たしかにその通り でもだからといってモナ・リザ見物だけではあまりに悲しい 定番コースとはひと味ちがう、美の迷宮の秘密の急所を教えます。
目次
ガイド 精選!ルーヴル八十八宝めぐり(古代篇―3時間コース;彫刻篇―1時間コース;工芸篇―30分コース;絵画篇―3時間半コース)
コラム 八十八宝寄り道案内(古代オリエントへのいざない;中庭でフランスの栄華にひたる ほか)
グラフ(迷宮への入口;美の大伽藍)
裏ガイド ルーヴルの仕事師たち(館長;彫刻部門;イスラム部門 ほか)
ルーヴルものがたり(城砦から宮殿へ;ブルボン朝の栄枯盛衰;美術館誕生/二度の戦火をのりこえて)
著者等紹介
小池寿子[コイケヒサコ]
1956年群馬県生まれ。お茶の水女子大学大学院博士課程満期退学。国学院大学文学部教授。美学美術史専攻。古来、人間が生と死をどのように美術に表現してきたかを読み解くことによって、死生観を探ることを研究主題としている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー
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Nat
34
図書館本。古代篇、彫刻篇、工芸篇、絵画篇の4コースに分けて一日でルーヴルを鑑賞できるように紹介している。一日で回るのは大変だと思うが、選択されてる作品がどれも私好みだった。特に絵画篇は、どれも見てみたいと思う作品ばかり。2023/08/23
オサム兄ぃ
4
幸運と同僚の支援で実現したパリ初旅行。どうしても訪ねたいのが、誰もが「回り切れるものじゃない」というルーヴル美術館だった。制覇はできずとも、全容を感じたくて手に取った本書だが、何より良いのが点数を88作品に絞るアイデアと、選択の中身だ。学びはもちろん、お遍路さんのように美の総本山詣でに読者を誘う。《モナリザ》さえも含まないリストには、普通に展示室を巡っていては見逃しそうな小さな作品から、巨大さに意味がある物まで多種多様。素敵な解説と合わせて美の特異点を指し示し、長大な西洋美術史の流れを実感させてくれる。2016/10/10
山内 ダイスケ
2
入院した自分に、会社の同僚が選んでくれたのがなぜかルーヴル。。 所蔵する美術品やルーヴルの歴史、建物の紹介もさりながら、ルーヴルで働く人の記述に惹かれた。 あの壮大な箱より、中に働く人に興味が引かれるのが自分らしい。2017/03/29
takao
2
彫刻もあるし。国家的行為の結果だな。2016/12/23
森香
2
古代エジプトの拍子木に魅了されて読み始めたら、遺体のオンパレード。個性的な顔立ちで魂の帰って来る場所をわかりやすくしたエジプト、腐敗した死後の像で死後の赦しを得ようとしたイタリア。死生観がいろいろあって面白い。2015/11/12