六〇〇〇度の愛

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  • サイズ B6判/ページ数 173p/高さ 20cm
  • 商品コード 9784104695027
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0093

出版社内容情報

癒しがたい精神の傷を抱えて、女は長崎を訪れ、一人の青年と出会う――。28歳の新鋭が描く、魂の恋愛小説。 
死へ向かうものとそれを阻止するものとして、二人は対峙した――かつて六〇〇〇度の雲に覆われた悲劇の土地。その街を、女は青年とともに彷徨い、そして知る。青年の謎、世界の謎を。
「歴史の記憶と個人の記憶が時を超えて、一致する瞬間を希求し、」「虚無の向こう側に世界を作ろうとする小説」と激賞された『第18回三島賞』受賞作。

著者等紹介

鹿島田真希[カシマダマキ]
1976年東京都生まれ。白百合女子大学フランス文学科卒業。在学中、98年『二匹』で第35回文芸賞を受賞。2004年『白バラ四姉妹殺人事件』で第17回三島由紀夫賞候補となる。2005年『六〇〇〇度の愛』で三島賞受賞
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。

あつひめ

68
6000度の灼熱地獄。何もかも焼き尽くし溶かしつくした炎。団地に住まう平凡な妻。非常ベルが響き渡る。何かの合図のように妻は全てを放り出す。人には心のスイッチが隠されているのかも。触れてはいけないスイッチ。それは、原爆を落としたスイッチと同じようなものなのかも。鹿島田さんの作品は初読みでその言葉の奥の広がりがとても独特。男と女の熱い情交が無臭のサラサラした空想のように描かれている。生と死が行き場を失ったような印象を受けた。2016/01/19

アッキ@道央民

20
淡々と語られる文章は読みやすかった。団地に住む主婦である私。突然鳴り響く非常ベルの音。長崎での青年との逢瀬・・・現実と空想の激しい感情の部分が特に印象的。 ロシア文学や宗教的な部分は難解でしたが、なぜかはまってしまった一冊でした。日を置いてまた読んでみようかなぁ〜。2013/06/08

たぬ

16
☆4 一時期よく読んでいた鹿島田真希さんを4年ぶりに。この女は自分が上の立場に立てる対象が欲しかったのかな。わがままを言っても気まぐれに行動しても罪悪感を抱かずに済むような。女の夫は読む限りじゃ欠点らしい欠点は見当たらないけど、だからこそ刺激が足りなくてとなったのかもしれない。青年は青年で心の奥に姉が欲しい願望が巣食っている気がしないでもない。青年は女が既婚子持ちなことを最後まで知らずにいるのだろうか。と思ってたけど…2025/11/03

光芽様

10
★★★★☆西洋哲学だの宗教だの、どうでも良かったが、彼女の苦悩が何なのか…模索しているうちに話が終わってしまった。 私は彼女が憎たらしい。きっと美しいに違いない。 彼女の旅に付き合いきれなくなった時、彼女の旅とページが終わった。 結局はあの青年と共に静かに彼女に振り回された。退屈な会話に美しさを感じた。 2009/03/22

スイ

9
長崎で出会う男と女。 彼らの間に、また彼らの周囲との間にあるものは愛と呼べるのか。 するするとは読めない、引っかかりの多い文章が面白い。 心をアスファルトでざりざり傷つけたような読後感は、忘れられないものになった。2017/02/28

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