内容説明
この短刀があると幸せになれないんです、といって妖刀村正とともに現れたアイドル歌手。信州での若い刀鍛冶との出会いがきっかけで巻きこまれた贋作騒動。榊原鍵吉の故事に倣い、実戦刀・胴田貫で平成の兜割りに挑戦する美人女子大生。日本刀それ自体を初めて小説に登場させた、いままでにない書き下ろし連作短篇ミステリー。
目次
虎徹という名の剣
はてなの兼定
彼女と妖刀
現代刀工物語
平成兜割り
感想・レビュー
※以下の感想・レビューは、株式会社ドワンゴの提供する「読書メーター」によるものです。
星落秋風五丈原
20
『虎徹という名の剣』『はてなの兼定』『彼女と妖刀』『現代刀工物語』『平成兜割り』5編のうち、3編は真贋を問うミステリー。『はてなの兼定』『彼女と妖刀』のみ共通の人物、剣に詳しい女子高生・畑小路晶子が登場。『さよならは2Bの鉛筆』に登場する仙道朋恵とイメージがかぶる。また二人の関係は北森鴻『孔雀狂想曲』の越名と女子高生にもかぶった。『平成兜割り』に登場する今どきの若者(当時)を見ると、昔の不良はまだおとなしくて可愛いもんだった。『はてなの兼定』に出てくる落語『はてなの茶碗』は『蝶々夫人に赤い靴』にも登場。 2005/01/28
makoto018
3
「刀剣探偵・六鹿(むじか)義巳」とでも言うべき連作短編ミステリ。主人公は刀剣専門の骨董屋であり、刀剣を軸に起きる事件を解決する。テイストは古書店ミステリみたいな感じ。作者自身が刀剣愛好家で、のちに彫金で鍔を作ったりするぐらいなので、知識が半端ではない。残念なのは、カバー絵とタイトルではこういう面白い本だと伝わりにくいこと。ちなみに、最終話に出てくる、声楽科の音大女子学生で道場師範代を務める舞門都美波は、別作品「100 ℃クリスマス」でサハラ砂漠を舞台に刀を使って大暴れ。どちらも絶版なので図書館、古書店で。2018/12/30
kogoty
3
あった!これこれ!この「虎徹という名の剣」!これが森氏に触れるきっかけだった作品。主人公の刀屋さんの不器用な律義さに、時代遅れであるものの大いに魅力を感じる。というか、彼の人間性が時代遅れになるってことの方がどうかしているのだ。「はてなの兼定」「彼女と妖刀」「現代刀工物語」「平成兜割り」それぞれにマドンナ(?)役の女性の存在あり。平成兜割りには都美波再登場(しかし渡仏以前)。刀剣に関するうんちくは厚め。しかしこれ以上は削れない。これがなければ、それぞれの登場人物の心の動きが追えない(共感できない)から。2016/07/17
碧緑翠
0
読了




