出版社内容情報
二十歳の誕生日の夜、彼女の人生に何が起こったのか。ふと訪れた不思議な出来事を、鮮烈なイラストで彩るアートブック第四弾!
内容説明
二十歳の誕生日の夜、ささやかな乾杯のあとで、彼女の人生に何が起こったのか。一年に一度の「特別な日」に贈りたいあなた自身が答えを見つける物語。中学校教科書にも採用された名短篇を、鮮烈なイラストレーションで彩るアートブック第四弾!
著者等紹介
メンシック,カット[メンシック,カット] [Menschik,Kat]
1968年、東ドイツ・ルッケンヴァルデ生まれのイラストレーター。ベルリン芸術大学、パリ国立美術大学で学び、雑誌「A.O.C.」を創刊。以後「フランクフルター・アルゲマイネ」日曜版などにイラストを寄稿しながら書籍などの挿画をてがける。2007年、トロースドルフ絵本賞受賞、2014年、『黄金の三本鍬』が「最も美しいドイツの本の一冊」に選ばれる(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。
感想・レビュー
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starbro
328
12月の第一作は、村上春樹アートブック第四弾の『バースデイ・ガール』です。前作とうって変わって赤・ピンクのイラストなので、華やかな雰囲気でした。少しミステリアスな短編で読者に問いかけます。30年以上前なので二十歳の誕生日に、自分が何をしていたか想い出せません。カット・メンシックの女性のイラストが、江口寿史の描く女性に似ていると思うのは私だけでしょうか?http://www.shinchosha.co.jp/book/353435/ 2017/12/01
徒花
270
20歳の誕生日を迎えた女性の出来事を記した短編小説。挿絵が多いというか、大人向けの絵本のようなつくり。相変わらず村上春樹さんの小説は私にはよくわからない。摩訶不思議な出来事が起きて、そこに解釈を挟む余地もなくあっさり終わる。文章の心地よさはもちろんあるんだけど、個人的にはやっぱりもう少し白黒はっきりつけた終わり方が好きだなーってことで、やっぱりまだ村上春樹は向いていないのかもしれないということが再確認できたような気がした。2018/07/10
おしゃべりメガネ
230
僅か60頁ほどの短編集ですが、見事にハルキさんのカラーが打ち出されています。といっても長編のようなひねった世界観ではなく、至ってスタンダード?にオシャレな雰囲気を醸し出してくれます。ハタチの誕生日の夜に起きた不思議なようで、フツーの話。しかし、その話を回想して語るとフツーなようでなんだかちょっと不思議な感じがする、そこはやっぱりさすがハルキさんなんでしょうね。中学校教科書にも採用されたという短編集を東ドイツのイラストレーターのアートとの組合わせは実にオシャレで、ステキな食事をしているかのような気分です。2018/01/13
うっちー
196
短いけれど村上ワールドです2018/01/02
hiro
163
『ねむり』『パン屋を襲う』『図書館奇譚』に続く、村上春樹の短編とカット・メンシックのイラストのアート・ブックシリーズ第四弾。二十歳の誕生日を迎えた女性を描いた短編。二十歳の誕生日に何をしていたかなんて全く覚えていないし、またひとつ年を取るのかと思うと、最近は誕生日が全くうれしくない(笑)。しかし、中学生が教科書でこの小説を読んで、自分の二十歳の誕生日のことを想像するのは面白いかもしれない。もちろん教科書に、このようなイラストがあれば、国語の授業も楽しくなるかもしれない。2018/02/24