エッダ - 古代北欧歌謡集

エッダ - 古代北欧歌謡集

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  • サイズ B6判/ページ数 310,/高さ 20cm
  • 商品コード 9784103137016
  • NDC分類 949.4

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

syaori

58
北欧に伝わる古歌謡の集成。オーディンを中心とする神々の運命などを語る神話、ニーベルンゲン伝説に関する『グズルーンの歌』等に代表される英雄詩などが収められています。まず神々が予言により自分たちの終末を知っていることが印象的でした。彼らは終末の日にオーディンを飲み込む狼フェンリルを縛りつけますが、「運命には勝て」ないことも知っている。それは人も同じで、「逃れることはできない」運命に愛や名誉や欲望が絡み合って展開される、哀しく激しく豊かな物語を堪能しました。「ヴェルンドの復讐を歌う『ヴェルンドの歌』が大変好き。2020/01/04

マウリツィウス

12
ゲルマンの雄大さを謳い浸透させる最純度の詩、エッダ。北欧の神々は好戦的であり、ヴァイキングはその筆により古代ギリシャを現に凌ぐ。巫女の予言、神々の黄昏は黙示録の影を想起させるが、その終末観はむしろアリストテレス達をも乗越える自然世界への憧憬の凱歌、今尚これら西洋古典の双璧に屈せずに抗う強靭さは音楽家に指環を進呈し、哲学者に永遠回帰の術を与え神の死という神々の悲願を達成させた。起源においてオリエントの次点でもある彼らは蛮族ではなく荒寥とした世界を浄らかに歌い上げる至上の語り部、スノリはそれを黙示に受け継ぐ。2013/04/16

水生クレイモア

9
古エッダ集。歌という意味ではあるが一つ一つは短編小説のように読める。2019/08/12

algae

6
北欧神話に興味があって手にとってみたけれど、古エッダでは、神話よりも『ニーベルンゲンの詩』の元ネタとなる英雄伝説がメインになっていたのは少し残念だった。でも、『ニーベルンゲンの詩』の中で描写が圧縮されすぎていた、ジークフリードの龍殺しを読めれたのはよかったかな。この本を読もうとする人はきっと北欧神話に興味があって読むはずだから、モチベーションの維持と背景を理解するために、解説と最後の方にある<スリノダのエッダ>の「ギュルヴィたぶらかし」を読んでから、<エッダ>に臨んだほうがいいと思う。2016/10/27

サアベドラ

5
北欧神話・伝説の基本文献。元が韻文なので多少読みにくいけど、一度慣れてしまえば引き込まれる。天地創造と終末戦争を高らかに謳いあげる「巫女の予言」。神と王による問答形式で神話の細部を語る「ギュルヴィたぶらかし」。ヴァイキングの人生訓たる「オーディンの箴言」、曲者ロキが神々を嘲笑う「ロキの口論」、トールが女装(!)する「ソリュムの歌」とバリエーション豊富で飽きない。後半のシグルズ伝説関連の詩は「ヴォルスンガサガ」(『アイスランド・サガ』所収)を読まないとあまり意味がない(というか意味がわからない)ので要注意。2009/10/21

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