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新潮文庫
ひとつ火の粉の雪の中

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  • サイズ 文庫判/ページ数 276p/高さ 16cm
  • 商品コード 9784101800233
  • NDC分類 913.6
  • Cコード C0193

出版社内容情報

人と鬼と修羅の運命を描く、鮮烈なファンタジー。若き天才が十代で描いた幻のデビュー作に特別書き下ろし掌編を収録。

鬼と修羅、宿命を負う。二人の旅路が始まる──。最強の修羅として生きる男、鳳(おおとり)は、人がみな鬼に殺(あや)められ焦土と化した村を訪れ、一人残された少女夜闇(よや)と出会う。それは鬼の血をひく娘だった。鬼を斬るのが役目の修羅だが、夜闇の手をとり旅に出る。少女の秘めたる力を狙う者どもが行く手を阻むなか、鳳は何故、命を賭して夜闇を守るのか? ──十代で描いた鮮烈なデビュー作。著者の原点となる物語に特別書き下ろし掌編を収録。

内容説明

最強の修羅として生きる男、鳳は、人がみな鬼に殺められ焦土と化した村を訪れ、少女夜闇と出会う。ただ一人残されたのは鬼の血をひく娘だった。鬼を斬るのが役目の修羅だが、夜闇の手をとり旅に出る。少女の秘めたる力を狙う者どもが行く手を阻むなか、鳳は何故、命を賭して夜闇を守るのか?―十代で描いた鮮烈なデビュー作!著者の原点となる物語に特別書き下ろし掌編を収録。

著者等紹介

秋田禎信[アキタヨシノブ]
1973(昭和48)年東京生れ。17歳で応募した『鬼の話』がファンタジア長編小説大賞準入選。’92(平成4)年、同作を改訂・改題した『ひとつ火の粉の雪の中』でデビュー。ライトノベル作家として活躍を続ける。一方、一般文芸、アニメノベライズ、PCゲームの脚本などにも活動の場を広げている(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
※書籍に掲載されている著者及び編者、訳者、監修者、イラストレーターなどの紹介情報です。

感想・レビュー

※以下の感想・レビューは、株式会社ブックウォーカーの提供する「読書メーター」によるものです。

新地学@児童書病発動中

108
作者が17歳の時に書いたファンタジー。驚くほど完成度が高い。文章に生硬なところはあるが読みやすいし、豊かなイメージにあふれている。鬼の血をひく娘夜闇と、殺人的な剣の遣い手鳳が、異形の者たちが潜む世界を旅していく。善と悪が戦うというファンタジーの定型を使わずに、日本的な神話の世界に仏教的な世界観を織り交ぜているところが、面白かった。登場人物の描き方は厚みが欠けるところがあり、やや残念。人間的な感情を失い、ただ剣を振い続ける鳳が、夜闇を守ろうとする気持ちが切なかった。2017/05/12

はつばあば

58
若き天才が17才で書いた小説と。いくらBLが読めたからって・・50の差があればもう読了するだけで精一杯。表紙のあどけない赤い目をした少女に魅入られたか・・。ファンタジーが理解できないほど頭は固くないはずだと思っておりましたが・・。挫折本にせんかっただけよう頑張ったと自己満足。2017/05/26

dr2006

49
単に魑魅魍魎(部首が全部鬼偏!)の戦いを描く猟奇的な作品と読めばそれだけだが、仏教とその六道の概念を踏まえて読むと面白さが増すと思う。ただ、当然仏教は平易簡単な概念ではなく、自分は正直、物語の内側へ入り込むのが大変だった(笑)最強の修羅として鬼を斬る役目の”鳳”が何故、鬼の血を引く少女”夜闇”(自分の生い立ちの記憶を喪失してる)を守りながら、あても無い旅を続けるのか。神は、単体は有限だが子を生むことで「不滅」である人を恐れた。神は、その人を殺す為に人の死そのものから鬼を作り出した。ラノベとは思えない深み。2021/01/19

佐島楓

31
17歳でお書きになった作品ということで、粗削りな部分も否めないが、ひとつの世界をつくりだしている。オーフェンのシリーズは未読ですが、興味がわきました。2015/01/28

玉響

25
一つ、火の粉の雪の中 二つ、二人の血の泉 三つ、みそぎも血の中で 四つ、黄泉路の花畑 五つ、いつしか山の下 六つ、骸の丘の上 七つ、涙も火を吐いて 八つ、社を焰が舐める 九つ、今宵に彼が来て 十で、遠くに逃げま・しょ・か…… それは哀しい数え歌――。これは鬼の子である夜闇と最強の修羅である鳳の物語。天と地。破壊と創造。光と影。夢と現。何が正しいのかさえ分からない。在るのは自身の存在と力のみ。全てを飲み込み破壊する力。故に孤独である。理にかない、世界の深淵に触れたこの瞬間、二人の旅は終わったのだ。2015/11/21

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