内容説明
ドイツの音楽大学で教鞭をとるぼくに、一枚のディスクが持ち込まれた。ブエノスアイレスで活動するというそのオルガニストの演奏は、超絶的な技巧に溢れ、天才の出現を予感させたのだが…。最上の音楽を奏でつづけるために神に叛いた青年、そして哀切な終焉。バッハのオルガン曲の旋律とともに、音楽に魅入られし者の悦びと悲しみを描出する第10回ファンタジーノベル大賞受賞作。
著者等紹介
山之口洋[ヤマノグチヨウ]
1960(昭和35)年東京生れ。東京大学工学部卒業。松下電器産業株式会社などを経て、現在、明治大学講師。’98(平成10)年『オルガニスト』で日本ファンタジーノベル大賞を受賞
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