江戸の食文化―和食の発展とその背景

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江戸の食文化―和食の発展とその背景

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  • サイズ A5判/ページ数 207p/高さ 21cm
  • 商品コード 9784096266182
  • NDC分類 383.8
  • Cコード C0021

出版社内容情報

江戸時代は庶民も楽しんだグルメ社会だった

和食が世界遺産に登録され、世界中が注目する日本の優れた食文化。四季折々の食材を活かし、繊細な美意識を体現する日本の食文化を見直そうという動きが強まっています。
一日三食の生活スタイルをはじめ、現代日本人の食文化の基本は、江戸時代に形づくられたものです。また、江戸時代は一般庶民までが「グルメ」に目覚めた、世界でもっとも進んだ大衆文化社会でした。
本書では、寿司や天麩羅・蕎麦・鰻の蒲焼といった江戸時代に誕生した料理の詳細だけでなく、高級料亭から居酒屋・定食屋・屋台まで幅広く発達した外食文化、調味料の発達とその影響などについて紹介。さらには、肥料やハウス栽培の発明などこれらを支えた生産技術の革新、都市住民の食欲を支えた流通事情と特産物の開発、レシピ本やグルメガイドの流行、年中行事や儀礼と食との関係、江戸の食育や食養生といった文化的側面など、食を取り巻く環境全体について多角的に考察します。巻末では現在も営業を続ける食の老舗や名店なども紹介しています。
江戸文化歴史検定の受検にも役立つ、江戸の食文化の総合資料です。

カラー口絵 稲作は豊かさの象徴―萬年豊作之図
日に千両は朝のうち―日本橋魚市繁栄図
食材で見立て遊び―青物魚軍勢大合戦之図
行楽の楽しみは外食―東都名所 高輪廿六夜待遊興之図
甘党も辛党も楽しんだ―太平喜び餅酒多多買
ずらり並んだ食の名店―新版御府内流行名物案内雙六
組織的に行なわれた捕鯨―肥前国産物図考
狩りは武家のたしなみ―江戸図屏風
はじめに
序章 天下泰平な時代が豊かな「食」を生んだ
第1章 食文化の背景にある生活と習俗
江戸の一日はご飯を炊くことから始まる/京・大坂から江戸に移った「食の都」
「天下の台所」は食い倒れの街:大坂/食材・調理法の伝統を守る町:京都
四季の変化を反映した年中行事と食/人の一生に節目をつける儀礼の食事
愛情あふれる子供の食生活と躾/医術と信心が入り交じった食と病への対処
医食同源をもとにした食生活の思想
第2章 豊かな食材が生んだ繊細な味覚
最低限の道具で調理した長屋の台所/雇い人の賄いもした大店の台所
宴会に対応するための武家の台所/飲料水を供給する整備された上水道
白米だけではなかった米飯料理/取り合わせを楽しんだ汁と菜
菜の主役に活用された豆腐/動物性たんぱくを補った鶏肉・卵
禁忌だった獣肉の食べられ方/保存のために発達した加工食品
日本の味の基礎となった「だし」の進化/握り寿司以前にあった各地の多様な「すし」
異国情緒ただよう卓袱料理と阿蘭陀料理/外交の一環となった豪華饗応料理
大陸の影響を色濃く残す琉球料理/自然と密着したアイヌ民族の食生活
風土が生み出した地方の名物料理
第3章 食文化の発展を支えた生産と流通
あらゆる食材が集まった日本橋周辺/江戸の大通りに軒を連ねる食の店
町の路地をめぐった移動販売の振売り/食材供給を安定させた市場の役割
江戸近郊で競作されたブランド野菜/多種多様な海の幸が獲れた江戸前の海
海の恵みを確保する漁法の進化と成熟/食材を豊かにした水上輸送網の広がり
江戸っ子ののどを潤した下り酒/太平の世相を映す大食い大会・酒合戦
抹茶から煎茶へ。生活に密着したお茶/米食が経済の根幹となった「米本位制」社会
米はどのようにして消費者に渡ったか/基金の発生した理由とその対応策
第4章 庶民も楽しんだグルメ社会の誕生
煮売り・焼売りに始まる外食の店/人の集まるところ必ず屋台あり
単身者の食生活を支えた外食産業/江戸の人気メニュー:寿司と鰻
江戸の人気メニュー:天ぷらと蕎麦/庶民の食事処、居酒屋と一膳飯屋
一目瞭然、誘い込まれる食べ物屋の看板/贅を凝らした高級料亭、八百善
文人御用達の人気料亭/調理法と作法を伝える料理書の出現
料理の楽しみと読む楽しみの料理本/花見や芝居見物を彩る豪華な弁当
庶民まで楽しんだ美しい磁器や漆器/江戸っ子気質の表われ「初物食い」
砂糖の普及が菓子の世界を広げた/旅の目的にもなった美味しい料理
街道の整備で登場した名物料理と茶店
第5章 現代に受け継がれる食の伝統
鰹節:江戸の起業家・高津伊兵衛/佃煮:上方の漁師がつくった江戸の味
醤油:江戸市場を制した下総の醤油/味噌:江戸で人気の仙台味噌と江戸甘味噌
砂糖:砂糖の頂点を極めた和三盆/酢:握り寿司とともに発展した粕酢
味醂:甘い酒から人気の調味料へ/塩:全国の塩を賄った瀬戸内の十州塩
老舗探訪
あとがき
参考文献

原田 信男[ハラダ ノブオ]
編集

内容説明

一日三食の生活習慣、高級料亭から居酒屋・定食屋・屋台まで豊富な外食産業、旅行先で楽しむ名物料理など、現代日本人の食生活の基礎が形づくられた江戸時代。四季の移ろいを大切にし、その土地に根ざした食材と調理法を工夫してきた江戸の食文化をひもとき、食材や調味料から、その生産・流通、さらには食にまつわる行事や風習まで、日本の食文化をあらゆる側面から探る。

目次

序章 天下泰平の時代が豊かな「食」を生んだ
第1章 食文化の背景となった生活と習俗(江戸の一日は飯を炊くことから始まる;京都から大坂、江戸に移った「食の都」 ほか)
第2章 豊かな食材が生んだ繊細な味覚(最小限の道具で調理した長屋の台所;雇い人の賄いもした大店の台所 ほか)
第3章 食の発展を支えた生産と流通(あらゆる食材が集まった日本橋周辺;江戸の大通りに軒を連ねる食の店 ほか)
第4章 庶民も楽しんだグルメ社会の誕生(煮売り・焼売りに始まる外食の店;人の集まるところ必ず屋台あり ほか)
第5章 現代に受け継がれる食の伝統(鰹節―江戸の起業家・高津伊兵衛;佃煮―上方の漁師がつくった江戸の味 ほか)

著者等紹介

原田信男[ハラダノブオ]
1949年生まれ。明治大学文学部卒業、明治大学大学院文学研究科博士課程退学、博士(史学・明治大学)。札幌大学女子短期大学部文化学科専任講師を経て、国士舘大学21世紀アジア学部教授。『江戸の料理史』(中公新書)で1989年にサントリー学芸賞受賞。『歴史のなかの米と肉』(平凡社選書)で1995年に小泉八雲賞受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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感想・レビュー

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シュラフ

19
江戸時代の食と生活が、江戸の街づくりに大きく関わっていたということが分かる。江東区をまっすぐ東西に流れる小名木川がある。家康が1590年に江戸に入り、真っ先にやったのがこの小名木川の掘削工事。当時 戦略物資であった塩の確保のため、江戸と塩の産地の行徳を運び入れるルートをつくった。後に幕府が安定すると瀬戸内産の下り物に依存するようになる。そのため行徳では苦汁が少なく目減りの少ない古積塩の生産をはじめたという。今も残る小名木川・・・江戸の街の塩を確保する動脈であったと思うとまた別の景色のように思えてくる。2014/10/13

るう

8
随分昔の時代と思っていたけど食文化の観点からしたら今食べている食事のほとんどが江戸時代から変わらない。日本中から食べ物が集まり食べ物屋が多くあって色々な番付があったりと華やかな江戸の様子が分かる。文献となる絵も沢山載っていて時代小説好きなら手元に置いておくのも良さそう。また江戸東京博物館に行こうかな。2015/05/24

ATSU

4
外食産業が盛んだったり,お料理の本があったり,江戸時代の食文化はすごいなあ,今と変わらないところもあるなあと思いました。18世紀前半には,江戸は100万人を超え,大坂は40万人を上まわり,京都は40~45万人に達したとのこと。でも,名古屋でさえ10万人を超えたことがなかったそうで・・・。この本に書かれている江戸の食文化は,江戸時代の食文化ではなく,将軍のおひざ元・江戸の食文化なのかなあ?田舎の食文化はどうなんだろう?と思いました。2019/08/29

nizimasu

4
今の和食のルーツは結構、江戸時代に求めることができるのねと確認しつつ読み進める。さすがにこの時代は出版も盛んだったので、様々な資料が残っていて、江戸の鰻屋さんや食肉、天ぷら、それに二八ソバなんて記述もあって、実は、外食のスタイルもこの時代にあったのかとなんとも微笑ましい。江戸の時代も庶民にとっては停滞の時代だった訳で、その中で食を楽しむ。あるいは、海運の発達で、西から様々なものが届くようになったり食の多様性も、今のご当地ブームとも重なる。今も大いなる停滞の時代と食を通じて気づきは多いなあと思わされました2014/08/03

三井寿里

3
ハウス栽培が17世紀から既にあったとか、下ごしらえ済みのカット野菜の振り売りもあったとか、素人が旅先で食べた物を書き留めた本がガイドブックとしてもてはやされたとか(グルメ&旅ブロガー?!)今と変わらぬ日本人の食へのこだわりが見えて面白い本でした。最後の章では今も続く老舗の数々が紹介されているので、覚えておくとお買い物がいっそう楽しくなりそうです。2017/01/31

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